ロックからバラードまで幅広く歌い女性ファンも多いシンガー、KANAが新曲「それ、野暮だわ」を出した。
今年は作曲家の兄が代表を務める所属事務所の15周年で、地元・埼玉からスタートした記念全国ツアーは年明けまで続くが、関西は11月9日・和歌山市、同10日・大阪府八尾市で開催。20世紀後半を思わせるアップテンポの曲で、ノリの良さが身上。カップリング曲「いつもありがとう」は一転してハートフルな応援歌で家族や友人に感謝の気持ちを伝える内容。昨年歌手生活25周年を迎え、アラフィフにかかる年頃になったが心に響く歌声はますます円熟味を増している。
新曲はいつも通り兄の小林宏和の曲が先に上がってきて、J-POPやアニメソングのヒットメーカーとして知られる及川眠子がちょっと片意地張った女を主人公にした詩を書いた。KANAは「ここ何作かバラード系が多かったので、久しぶりの早い曲でうれしい。眠子先生とは初めて一緒にお仕事したんですが、私のイメージをよく知っていて下さってうれしかった」と話す。
ライブでは100~200席のステージ構成を好む。「私とファンで同じ空間で存在する」という感触を大事にしており一体感が醸し出せる事を条件に会場選びをしている。
アナログ感覚好きなKANAだが、最近TikTokを始めた。以前は思いつくまま言葉でつぶやいていたが、音楽性を中心に映像だけのツールが気に入ったそう。「最多で8万再生されたものも。こうした日常発信は動画で多少雑な方がよいと思います」とすっかり手慣れたようだ。
(畑山 博史)