池田市の支援団体が病弱児の復学支援サポート小冊子を全国の小児がん拠点・連携病院に無償配布

 池田市に拠点を置く支援団体チャーミングケアが、同団体で独自に行った子どものアピアランスケアに関する調査の結果をふまえ、退院後必要になる復学支援について取りまとめた小冊子を全国の小児がん拠点・連携病院約160施設に無償配布する。

 2018年から病気や障がいのある子どもと家族のQOLの向上に着目し様々な施策を展開してきた同団体では、2022年より独自調査としてアピアランスケア支援について調査し、その中で子どもたちが活用できる情報を取りまとめ発信してきた。
 *アピアランスケアとは、「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と定義されている。

 そこでわかってきた課題に加えて、アピアランスケアの先にある課題を探ったところ、子どもたちが学校に復学するタイミングでのサポート体制が十分でないこともわかってきたという。

 今回全国約160ヶ所の小児がん拠点・連携病院無償配布する小冊子は、質的調査として小児がんサバイバーの子どもたちにヒアリングし、子どもたちの心的状況を取りまとめ復学支援のあり方についてまとめたもの。

 オピニオンリーダーへのインタビューに加え、がんサバイバーの子どもたちからヒアリングしたエピソードの一部を漫画にして掲載しているところが特徴だ。

オピニオンリーダーインタビューマップ
エピソード漫画の一部

 小冊子配布後は、復学支援サポート事業「チャーミングケアブレーン」を、大阪府北摂地域に限定し試験的に運用する予定だという。

 病気の子どもの退院後のサポートが少ない中、活動の輪が全国に広がることが期待される。

■チャーミングケア/池田市新町1-4-池田西山ビル1階/072(735)7035