ヴェリタス城星学園高が25年春、男女共学化スタート 「先の見えない時代に、強く優しく生き抜く人に」

 2025年度から〝男女共学化〟となる「ヴェリタス城星学園高等学校」は、グローバル教育や自己肯定感を高める「学びの森」を通じて、生徒が伸び伸びと成長できる環境を用意する。「心の教育」にも力を入れているという校長の古屋路子さんに、同校が大切にしている教育について話を伺った。

カトリックの女子教育で有名な同校が、なぜ男女共学に?

 設立から62年を経て、今後の変化を予測することがきわめて困難な状況にあるいまを力強く生き抜くためには、さまざまな背景をもつ他者と協力し、多面的な思考を通じて課題解決に取り組む力が求められています。また、社会の多様性や男女の共同参画が重要視され、「競争」から「共創」へという流れが明確になりつつある現代において、ジェンダーの枠を超えた協働の経験は、子どもたちの未来の可能性を大きく広げるものと期待します。このような観点から、カトリックの精神はそのままに「男女分け隔てなく人々の幸せのために貢献し、人々と共に幸せに生き抜いていく人物を育成する」という志に基づいて、共学化という選択をしました。

校長 古屋路子さん

本質的な自己肯定感が身につく建学の精神

 根底にあるのは、「生徒が幸せになる」ということ。幸せになるためには、教育が何よりも大切だと考えます。ここでの「教育」とは、勉強ができる・知識があるということではなく、1人1人が「自分が存在していること自体が幸せである」ということに気づくことです。本質的な自己肯定感が身につけば、生徒は自ら学び、自分の価値観で生き方を選び取れるようになります。自ら進んで学ぼうとするときに本当の意味で深い学びが得られると考えています。

1人1人の意欲に合わせた2コース「進学」「探究」が強み

 国公立大学・難関私立大学を目指す「キャリア進学コース」と、さまざまな分野を広く学び、やりたいことを見つけ、自分に合う多様な進路に挑戦する「キャリア探究コース」のいずれかを選択。進路指導の教員と緻密なコミュニケーションを取りながら、将来なりたい自分を具体的にイメージしていくことで可能性を最大限に広げます。

話題の探究学習「学びの森」

 生徒の探究心を高め、人間力を育む「学びの森」では、先生たちが自分の趣味や得意分野を生かしたり、大学や企業・NPOから講師をお招きしたり、オープンな雰囲気で学びます。多彩な講座から各自の興味・関心に合わせて選択ができるゲーム感覚もとり入れた〝やわらかい〟学びの時間です。

探究的な学びを深める図書室

今年度から「グローバル学習」を新設

 長期留学制度(10ヵ月~1年程)を採用しているのも魅力の1つです。世界を見て学び、他国の文化や習慣に触れ、理解を深める。経験値を上げることで、その先を見据えた進路選択に生かせる内容です。

豊富な指定校推薦枠を用意

 関関同立など含むさまざまな大学と連携協定を締結しています。また、前述の探究学習や地域と連携した文化活動を実施。将来、大学を含めた今後の進路(なりたい自分)についての考えを深める機会を多く持つことで、学習に対する意欲の向上を図ります。

<オープンスクール>
7月27日(土)14:00~
8月31日(土)14:00~
10月19日(土)14:00~
11月10日(日)14:00~

■ヴェリタス城星学園高等学校/大阪市中央区玉造2丁目23−26
https://www.veritas.josei.ed.jp/