イ・スドンの大阪展
日本でも人気を博したドラマ「冬のソナタ」や「秋の童話」への題字や絵の提供など、韓国で人気の画家イ・スドン(李秀東)氏が、絵画展「イ・スドンの大阪展」(後援:スギタグループ・イダム文化芸術財団)を、大阪・心斎橋の「ギャラリーササキ商店」で開催している。大阪で2回目となる今回のテーマは「今日も、お疲れ様。」。童話の挿し絵のようなやさしい作品に、癒やされる絵画展だ。6月2日まで。入場無料。
会場では、満開の花が咲く木の中で見つめ合う男女を描いた「花咲く我が家」や、折り紙の船で雲の海を渡る「我が家の前庭」など、独得の感性とユーモアで、日常の風景を描いた作品30点を展示。鑑賞をすすめると幸福感が積み重なっていく感覚になる。中には、側面や上部にも発見があり、作者が作品に込めた思いを感じとれる仕掛けもある。
デビュー当時はまるで、ムンク作「叫び」のような、感情あらわにした激しいタッチの作品を描いていたスドン氏。30年前に同氏の絵を見た子どもが、怖がって泣き出してしまったことをきっかけに「せっかくなら、みんなが幸せな気持ちになる絵を描きたい」と、今の作風になり、幅広く愛されるようになった。
スドン氏は「忙しい現代人に絵を見ることで心が癒やされて、幸せになってくれたらうれしい。今後は、エッセイなどを日本語に翻訳して、絵画と合わせて出版したい」と抱負を語った。
■ギャラリーササキ商店/大阪市中央区心斎橋筋1-6-4 佐々木ビル3F/電話080(3410)0156