正直大家さんの不動産投資 そのまま体験談 【上】 Spyce Media LLC代表 岡野健将

正直大家さんの不動産投資

 「利回り20%の儲かる投資話があるんやけど」と言われても「うさんくさそう」「ヤバい話とちゃうん?」と思うのが人間です。そう、私が不動産投資に出合うまでは…。世の中には本当に儲かる話もあったんです。

安ければ100万円以下の中古物件も

 これからお話しするのは、全く知識のなかった私が不動産投資をやりはじめ、その後、どうなったかの正直な体験談です。この新聞が配られる世帯は、ある程度の資産のある読者だと思いますので、不動産投資に興味のある人はこのまま読み進めてみてください。
 まずは日本の不動産投資の現状や実情を把握しておきましょう。

ワンルームは競合多し

 不動産と聞くと多額の投資が必要になると思うかもしれませんが、実はそんなことはありません。現在、日本国内には1000万戸に迫る中古の空き物件があります。安い物件は100万円以下で取引されています。
 私はこうした格安物件を購入し、リフォームして賃貸料を得るビジネスをしています。
 「サラリーマン大家さん」という言葉が流行しているように、実際に多くの仲間内の大家は、会社勤めをしながら副業で不動産投資をしている人ばかりです。年代では20~40代が多く、男性だけでなく女性もいます。女性の場合は夫が会社員で自分は専業主婦の人もいます。
 ところで、不動産投資にはいくつかの選択肢があります。手持ちの資金で購入できる物件の価格帯は変わるし、戸建てなのか集合住宅なのか、1戸なのか1棟なのか、新築なのか中古なのか、どの地域なのか…などです。
 私なりの考えですが、間違っても手を出してはいけないのは都心のワンルームマンションです。特に新築は避けるべきです。なぜなら、ワンルームは供給が多いからライバルも多く、競合が多ければ当然、物件価値も下がりやすくなります。
 新築なら購入した段階で、販売業者の利益分の価値がなくなるし、年月が経てば得られる家賃も下がっていく。最初のシュミレーション計画は当てにならないということです。
 おまけにワンルームは人の出入りが激しいので、その度に改修や補修の必要が出て費用がかかるばかりだからです。

選んだ築古戸建て

 そこで、私が自分の資金力を考えた上で選択したのは、中古で格安の築古戸建てでした。戸建てにした理由は、マンションは修繕積立金が必要になるし、リフォームできるのは室内の限られた部分だけだから、付加価値をつけにくいと判断したためです。
 他の選択肢に関しては、1棟ものは部屋数が多いのでリフォームの手間や管理が大変。新築は高額なうえに価値の減少も早い。そう考えると、築古物件は価値がそれ以上下がらないし、家賃も下がりにくいと判断しました。

大家業は安定した副収入に

 コロナ後からの経済状況は好景気だと言われていますが、本当に実感はありますか? 物価が高騰するインフレ時代に突入し、昨年100円だったものが200円に値上がりしていますから、たとえ手持ちの現金の額面は同じだとしても、確実に価値が目減りしている状況です。
 長期的にみると、労働からの給料だけの人と、給料以外に投資で利益をあげている人の資産の差はどんどん広がるばかりです。
 世の中にはいろんな副業がありますが、ひと月に5万円稼ぐのは思ったほど簡単ではありません。人によっては10万や20万円と稼いでいる人もいますが、多くは資格試験や勉強会的なセミナー、教材の購入などに投資した割に稼げない状態になっていると思います。本当に稼げるなら、そんな方法を人に教えるはずがありませんから。
 そう考えると給料以外の副収入を稼ぐというのは意外と大変なことです。しかし、不動産投資なら安定収入が長期契約(通常2年)をベースに得られるし、不動産の価値は短期間に大きく目減りもしない。また、特別な資格も必要ありませんし、勉強も私自身はユーチューブやセミナーなど無料のもので充分でした。
 私は米国でFXや未公開株はもちろん、一般の株式投資や金などの金融商品にも明るいですが、こうした投資と比べても、不動産投資はリスクが少なく、投機にはなりにくい投資だと私自身は感じています。

私が狙う物件のポイント

 ところで、実際に不動産業者とやり取りしていてわかって来たことがあります。中古の不動産の場合は、売値はあくまで売り主の希望額だということです。確かに相場は存在しますが、一軒一軒の置かれた条件が違うので、実際の不動産価値とは必ずしもリンクしていないと言うことです。
 つまり、「すぐに現金が必要」などと売主はそれぞれ置かれた状況や経済事情が異なるので、買い手としては希望額を伝えて交渉する余地が大いにあるということです。どうしても値段を下げてもらえない場合は、縁がなかったと次へいくだけで
す。
 私が狙っている物件の条件をお話しします。相続した物件で、相続主はすでに他所で生活している、空き家になっている期間が長い、物件に構造的なダメージはないがリフォームしないと今のままでは住めない─という物件です。この条件に合致すると値段交渉がしやすくなります。
 次回はさらに具体的な部分をお伝えしていきましょう。

Spyce Media LLC 代表 岡野健将氏

【岡野健将プロフィル】
Spyce Media LLC代表。米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校卒業。経営学専攻。ニューヨーク市で起業し、上場企業やベンチャー企業などに対して米国の市場調査やマーケティング、企業の戦略分析を行う。トップビジネスパーソンやベンチャーキャピタリスト、起業家、企業経営者などをインタビュー取材。最新ビジネス情報を集めたビジネスニュースレターを発行。中小企業同友会や商工会議所、民間企業にてビジネスや起業に関するセミナー講師を担当。経営歴20年以上。