「与謝野晶子のもう一つの物語」演じる 10周年記念で堺少女歌劇団

 堺少女歌劇団創立10年目を記念する第10回本公演がこのほど、本拠地の大阪府堺市のフェニーチェ堺で行われた。

ビートに乗ってステップを踏む歌劇団のメンバー

 一時は70人を擁した同歌劇団もコロナ禍などで減少し、現在は小学1年から高校3年生まで9人が在籍。卒団生やゲストも加わってまず大阪弁でのミュージカル「AKIKO!~与謝野晶子のもう一つの物語~」を上演、続いて「10th ANNIVERSARY」として全9曲を歌い踊った。

 終了後、メンバーは「人数が少ない分、一人ひとりの出番が多く大変でしたが指導の先生や先輩、スタッフの皆さんのお陰で無事記念公演を終えることができました」とホッとした表情。

堺出身の与謝野晶子の少女時代を描いたミュージカル

 元タカラヅカジェンヌの千堂花歩代表は「〝宝塚で学んだことを少しでも少女達に伝えたい〟と思いスタートして10年。堺市をはじめ堺東商店街連合会や多くのスタッフ、保護者の皆さんに支えられてここまで来られました。新年度からオーディションも再開して新入生も募集したい」と決意も新た。中島岳音楽監督は「コロナで苦しい時期でも毎年欠かさず本公演を行ってきて、感慨は特別。今年は少人数で通しげいこでもハラハラし通しでしたが、本番では150%の力を発揮してやり切ってしまう素晴らしい娘たちでした」と総括。

 同歌劇団は、戦前に同市の大浜公園を本拠地として活動していた大浜歌劇団の復活を目指して2014年に創立。毎年、年度末期に1年を締めくくる本公演を開催。卒団生からはタレント、モデル、声楽家などを輩出している。

 (畑山博史)

扇を使って華やかに踊る少女たち
10年間指導してきた仙堂花歩代表(右手前)と中島岳音楽監督(同)に花束を贈る歌劇団メンバー