東京証券取引所は4月4日から、現在の1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4つの市場区分を「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編する。主な目的は、東証2部、マザーズ、JASDAQの位置づけが重複しているほか、東証1部については、「国内外の多様な投資者から高い支持を得られる魅力的な現物市場を提供するため」としている。
ところで編集長から依頼があったので調べてみたのだが、現行市場とあまり変わり映えがなく特に書くことがない…。本件の公表は、1月中旬にあったので移行スタート日に何か大きな動きがあるのかはあまり期待できそうにない。今というより今後、日本市場に多くの国内外の投資家が呼べるかどうかが鍵となるので、継続的に長い目で見る必要があるのかもしれない。
ただ、これではコラムの文量が足りないので、本店所在地が大阪の上場企業429社の移行について調べてみた=図。最上位のプライムを選んだのは222社。いずれも現在の1部からの移行。標準的なスタンダードは175社、ベンチャーなど新興企業向けのグロースは32社となる。
プライムは上場維持基準が厳しく、1部262社のうち40社がスタンダードを選択した。2部の91社は全社がスタンダードへ移る。ジャスダックの47社のうち44社はスタンダードで、残る3社はグロースとなる。マザーズの29社は全てグロースだ。
1部からスタンダードへ移るのは、近鉄百貨店(阿倍野区)、メガネの大手・愛眼(天王寺区)、商船三井の子会社となったダイビル(北区)、居酒屋「八剣伝」「酔虎伝」運営のマルシェ(阿倍野区)、高級居酒屋「KICHIRI」のきちりホールディングス(中央区)、オープンハウスの子会社・プレサンスコーポレーション(中央区)など。株主や取引先が国内中心であることなどが主な理由らしい。