「老朽マンション」修繕・建て替え促進へ 同意「4分の3」以上に緩和 20年ぶりの大改正

改正のポイント

 老朽化した分譲マンションの建て替えを促進するため、法制審議会(法相の諮問機関)は所有者による決議要件の緩和を柱とした要綱案をまとめた。1月16日に開かれた審議会の部会では、建て替えを円滑化するため、耐震性などに問題がある場合の建て替えや取り壊しに必要な所有者の同 意の割合について、「4分の3」(75%)以上に緩和する。法務省は関連法案を26日召集の通常国会に提出し、会期内の成立を目指す方針だ。成立すれば20年ぶりの大規模改正になる。

 これまでは所有者の「5分の4」(80%)以上の賛成が必要だったが、「建物が老朽化し、所有者も高齢化が進むなか、要件が厳しい。必要な対策に向けた合意が得にくい」との指摘があった。同省は所有者ごとの財産権と全体の利益が対立することもあり、合意形成のあり方を検討してきた。

 また、国土交通省の調査では、所有者が所在不明などの空き室が10%超のマンションもある。所在不明の所有者が「反対」とみなされることから、「決議に必要な賛成を得るのが困難」との指摘もあった。このため、裁判所が認定すれば、所在不明の所有者を決議の母数から除外できる仕組みも明記した。

 大規模災害で被災したマンションは、建て替え・取り壊しの合意割合をいずれも「5分の4以上」から「3分の2以上」に引き下げ、迅速な復興の促進につなげる。