元巫女の羽山みずき 胡弓の音色バックに新曲を初披露

 山形・出羽三山神社巫女出身の演歌歌手、羽山みずき(32)が17日発売の新曲「恋春花」を同日、大阪・アメリカ村のライブハウスで行われた「大阪発流行歌ライブ」で関西のファンに生歌で初披露した。

客席のファンと目が会い、思わず笑顔が浮かぶ羽山みずき

 名曲「蘇州夜曲」を思わす胡弓の音色をバックに、低音部に強い彼女の涼やかな声と、「梅の香り、春霞」など早春の季節感満載の柔らかい節回し。「歌っていて心地よいです。〝今、この歌を歌うのは私しかいない〟という想いです」と手応えを感じている。

 普段はしっとりした曲調の歌が多いが、大阪でのステージとあってこの日は「河内おとこ節」(中村美律子)に挑戦。笑顔で手拍子を誘い客席とコラボして明るく舞台を動き回った。「コロナで長くお客さまとこんなに近くで接していなかったので、目が合うとドキッとしてしまい恥ずかしい。少しずつ慣れると思います」とはにかんだ。

にぎやかに「河内おとこ節」を手拍子で歌い、客席と交流する羽山みずき

 この日の衣装は、新曲に合わせた白地に濃紺で幻の花を描いた印象的な着物にミント色基調の帯。「何着か見せて頂いて自分で決めました。花柄が黒に見えると思いますが、コントラストが素敵でしょ」とお気に入り。自身でアパレルブランドを持ち、リドリー・スコット監督のドキュメンタリー映画に自作動画が採用されるなどファッショナブルなセンスの良さが際立っている。

1月度「大阪発流行歌ライブ」の出演者が記念写真

 おっとりした庄内弁でトークを繰り広げるが、県立鶴岡北高時代は弓道部で2段の腕前。プロデビュー8年目を迎え「区切りの10年に向け、今年を飛躍の足掛かりにしたい」と意欲を見せる。「昨春以来の関西でのお仕事でした。握手にサイン、写真撮り。コロナ禍で忘れてしまいそうだった感覚です。これから、どんどんお客さまと接して一緒に濃い時間を過ごしたい」とライブイベント終了後のCD手売り販売も楽しそうに笑顔を振りまいていた。

 (畑山博史)

ライブ終了後に自身のCDを手売りする羽山みずき。ファンの声掛けに笑顔で応える