歯科医師・歯科衛生士が選ぶ子どもに受けさるべき治療 1位はやはり定期検診

 歯科業界に特化したテック企業「スマートチェックアウト」はこのほど、全国の歯科医師と歯科衛生士に「子どもが受けるべき歯科施術」に関するアンケート調査を実施した。支持の多かった施術では、1位が「定期歯科検診とメンテナンス」、2位が「ブラッシング指導」と続いた。

1位 定期歯科検診とメンテナンス

定期歯科検診とメンテナンス

 ブラッシングだけで落としきれない汚れを除去したり、罹患する前や重症化する前に虫歯や歯周病を防いだりできる。
【歯科医師・歯科衛生士の声】
●定期的にプロのチェックは必須。子どもの病院慣れにも有効
●小児期から歯科医院への通院を習慣づけることはとても大事
●定期的に来院されないと必要な処置ができない
●子どもからしたらいきなり歯医者に連れてこられ歯科治療を行うのはハードルが高すぎる。普段から通う習慣が大切

2位 ブラッシング指導

ブラッシング指導

 毎日の歯磨きは、大人でも正しくできていないケースが多々。小児歯科のある医院では、歯並びに合わせた歯ブラシやフロス、ブラッシング方法などをアドバイスしてもらえる。
【歯科医師・歯科衛生士の声】
●口内環境は毎日の手入れが大きく影響する
●ブラッシングが一番の虫歯予防
●正しいブラッシング方法は日本人の8割が知らないのではないか

3位 フッ素塗布

フッ素塗布

 フッ化物溶液やゲル(ジェル)を歯に塗布すると次の3つの効果がある。①虫歯になりかけた初期の歯を元に戻す②虫歯菌が出す酸の生成を抑制③虫歯になりにくい、強い歯の質になることが期待される。
 乳歯むし歯の予防として1歳から施術でき、生えたばかりの歯に塗布するのが最も効果的。
下の乳歯が生え始めたら定期的に歯医者に通い、上下前歯が生えてきたらフッ素塗布できると良いとされている。
 歯科での濃度の高い定期的なフッ素塗布の予防効果は40~50%に。このためフッ素の高い虫歯予防を効果的に活用するため、3~4カ月に一度は歯科でフッ素塗布できると良いと言われている。
【歯科医師の声】
●フッ素は歯科実態調査からも効果が確認できていることなので、受けていただきたい

同率4位 小児矯正

小児矯正

 永久歯が生えそろっていない6~12歳に行う歯の矯正。「歯並びがきれいになる」とだけ捉える親も多いが、実は虫歯予防の観点からも非常に重要だ。
【歯科医師・歯科衛生士の声】
●歯列不正は重大な虫歯のリスク
●最近の子どもは歯並びが悪い子が多い

同率4位 シーラント

シーラント

 虫歯になりやすい奥歯の溝を物理的に封鎖したり、シーラント材の中に含まれるフッ化物で再石灰化作用を促進したりするむし歯予防法。4年以上で約60%の予防効果が認められている。シーラントの塗布は保険適用で、3割の自己負担とすると1歯あたり約400円。
【歯科医師の声】
●虫歯予防に効果的である
●多くの子どもに共通した問題を解決できる