7月の道交法改正 飲酒運転の基準を再確認

車は「酒酔い」数値化 自転車も刑事罰

呼気1リットル中0.5ミリグラム以上

 今年7月の道路交通法改正で、自動車の「酒酔い運転」に初めて明確な数値基準が設けられた。言い逃れができなくなり、危険運転致死傷罪といった重い罪が適用されやすくなった。どのように改正されたのかを改めて確認しておきたい。(加藤有里子)

 これまでの道路交通法では、「酒気帯び運転」には呼気1㍑中にアルコール濃度0・15㍉㌘以上という数値基準が設けられていたが、「酒酔い運転」には明確な基準がなかった。このため、「酒酔い運転」に当たるかどうかについて、警察官は運転手の受け答えの様子やまっすぐ立てるか、一定距離を歩けるかなどを確認して、総合的に判断していた。
 今回の改正では、「酒酔い運転」についても、呼気1リットル中0.5㍉㌘以上という基準が新たに設けられた。これまで運転者の状態によって判断されていた酒酔い運転に、客観的な数値を用いる判断基準が加わった。この数値を超えた場合、受け答えや歩行に問題がなくても酒酔い運転として取り締まりの対象となる。
 大阪府警本部交通総務課によると、0.5㍉㌘に相当する飲酒量は、体重や体質、体調、飲酒から運転までの経過時間などによって大きく異なるため、「ビール何本で該当する」といった一律の目安を示すことは容易ではないという。
 改正されたばかりだが、全国でも酒酔い運転で逮捕される事例が出ており、南久雄警視は、「飲酒後は運転しないという意識を徹底してほしい」と呼び掛けている。

自転車の飲酒運転半年で検挙214件

 一方、自転車の酒気帯び運転にも、2024年11月の道路交通法改正で刑事罰が設けられている。違反した場合は3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある。
 同課によると、26年1~6月に府内で自転車の飲酒運転の検挙は214件。このうち酒気帯び運転は19件発生し、死者は2人、負傷者は18人、うち重傷者は7人に上った。
 飲酒事故には、酒気帯び運転の基準値を超えていないケースも含まれるという。南久雄警視は「飲酒運転は自動車だけでなく、自転車でも重大事故につながる。飲酒をしたら、車も自転車も運転しないという意識を徹底してほしい」と呼びかけている。
 飲酒運転は一瞬の判断が取り返しのつかない事故につながる。法改正を機に、改めて「飲んだら乗らない」という基本原則の徹底が求められる。

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