神戸屋(大阪府豊中市)は、全国から厳選したベーカリーのパンが毎月自宅に届くサブスクリプションサービス「毎月PANDA!」を昨年末から提供を開始した。
コロナ禍を経て、ベーカリーへの客足は遠のき、一方でEC販売に参入するベーカリーが増えた。それらを背景に、同社が長年培った冷凍技術に関するノウハウを活用することで、地方のおいしいパンをできたてに近い味で自宅で楽しめる、という事業だ。
「『パンの価値を高めたい』『パン業界をもっと盛り上げたい』という経営者の思いがスタートを後押ししました。『毎月PANDA!』を通して、日本のあらゆるベーカリーを知ってもらうきっかけを作りたい。何より、新しいパンとの出会いにときめいてもらいたいです」と担当の山下大樹さんは語る。
毎月PANDA! 実際に届けてもらった
記者の体験レポと感想
箱を開けると、色とりどりのパンがぎっしり。毎月ベーカリーがセレクトした食事パン・総菜パン・菓子パンなどさまざまな種類のパンが7~9個届く。その上に、今回パンを届けてくれたベーカリーのショップ情報と、おいしい食べ方が書かれたメモが同封されている。
メモの通り加熱すると、あっという間にふかふかに。お店は遠くにあるはずなのに、近くのベーカリーで焼きたてを買ってきたような気になる。
今回届けてもらったのは熊本のベーカリー「パンオルヴァン」で、熊本・九州産の素材を使用している。地域の味を楽しめるのもこのサービスの醍醐味だ。
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昨今あらゆるジャンルで「サブスク」サービスが展開されているが、「自分の好きなものを好きなだけ」という内容が多い。一方「毎月PANDA!」は、利用者の趣味嗜好に関係なくランダムに届けることでエンタメを提供している点で新しい。今後もあらゆるサブスク業態に注目し続けたい。
毎月PANDA!
神戸屋
豊中市新千里西町1丁目2番2号
住友商事千里ビル南館5階