
万博会期中に500万人以上が訪れた大阪ヘルケアパビリオンの最後の瞬間に立ち会った。
パビリオン閉館の午後9時の5分前に始まった閉館セレモニーでは、入り口のドア前に吉村洋文大阪府知事、横山英幸大阪市長、そして西澤良記館長の3人が揃い、184日間の最後を締めくくるコメントを行って、大きなドアを閉じた。

それぞれが、関係者やパビリオンのアテンダント、運営スタッフ、そして来場してくれた多くの人に感謝の言葉を述べるとともに、今回の万博の成果を讃えた。特にオープン前後のネガティブイメージからの大逆転での最後の脅威的な盛り上がりには誇らしげだった。
午後9時には、最後の来館者40人が吉村知事らに迎えられて館内へ入っていき、最後のドアが閉じられた。




午後9時半頃からリボーンステージで開催された閉館感謝セレモニーでは、毎日来館者を誘導、迎えしてきたアテンダントや運営スタッフ約500人が勢揃いして、184日間無事に走り切ることができたことを讃え、先ほどの3人に加え、アテンダント代表の2人が万博での体験やそこで学んだこと、人との繋がり、未来への希望などを語り、聞いているアテンダントやスタッフからはすすり泣く声が聞こえたり、涙を流す顔が見られ、この万博がどんなものだったかを現していた。




彼らの人生において、この夏、この184日間は何ものにも変えがたい日々になったことだろう。万博前と後とでは、大きく成長しただろうことも容易に想像できる。
大人たちが大阪に万博を連れてきて、子どもたちや若い世代に、日本では描きにくい「夢」や「希望」を見せることができたのではないだろうか。
そういう意味で、彼らの笑顔や涙は、この万博が大成功だったことを証明してくれた。
