
NPO法人全世界空手道連盟・新極真会による大規模演武会が9月29日、大阪・関西万博のEXPOアリーナ「MATSURI」で開かれた。緑健児代表や現役世界王者を含む総勢100人の空手家が道着姿で登場し、日本武道の神髄と迫力を披露。人気YouTuberグループ「レイクレ」も応援に駆けつけ、観客を大いにわかせた。

幕開けは少年少女64人の演武。気迫のこもった基本げいこや型、板割り、アクロバット演武が繰り広げられ、観客からは大きな拍手が送られた。続いて関西のトップ選手らが登場し、足刀や猿臂(肘)による瓦割りやバット折りを披露。人間離れした技に観客は息をのんだ。

ステージでは吉村洋文大阪府知事のビデオメッセージが流され、「命輝く未来社会のデザインという万博のテーマに、まさにど真ん中に入るのが今回の演武会」と称賛。登録者数259万人のYouTuber「レイクレ」も特別ゲストとして招かれ、空手有段者の「どば師匠」が空手の型「平安五段」を披露し、メンバー全員が板割りに挑戦。全員成功し、会場は大きな歓声に包まれた。また、大阪東部支部長の阪本晋治師範による体験会も行われ、来場者は正拳の握り方や突き、蹴りなどの基本を学んだ。

その後、世界大会チャンピオンらの「プレミア演武」が披露され、入来建武選手は巨大な氷柱を蹴りで粉砕し、観客を圧倒。「人生を懸けた世界大会で結果を残せたことが最大の喜び」と語り、弛まぬ努力の尊さを示した。


閉会式では大阪観光局の溝畑宏理事長が「空手は日本が世界に誇るべき武道。ぜひ五輪種目に」とエールを送った。
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緑代表は「万博を世界に空手を発信の機会と捉え、五輪という夢に向かって全力で取り組みたい」と決意を表明。フィナーレでは来場者全員で「正拳十本突き」を行い、平和を祈念して大演武会は幕を閉じた。