高齢者住宅検索サイト「LIFULL介護」が2月20日に発表した調査結果によると、大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の費用が上昇傾向にあることが分かった。2024年の敷金など入居時費用の相場は19万2250円で、18年に比べ4・26%上昇。家賃や管理費を含む月額費用の相場は14万3877円で、7・78%上昇した。いずれも東京都や愛知県を上回る上昇率となっている。
一方、大阪府内のサ高住費用は、3大都市圏の中で依然として最も低い水準を維持。入居時費用は東京都の約3分の2に抑えられており、低価格帯の物件が多い点が特徴だ。背景には、府内のサ高住の供給数が全国最多であることが挙げられる。また、大阪府内のサ高住登録戸数は全国の11%を占めており、物件間の競争が激化していることが費用の抑制につながっていると考えられる。
高齢化が進む中、大阪府内の高齢者向け住宅の需要は今後も増加が見込まれる。費用上昇の一方で、全国的にみても低価格帯の供給を維持する大阪の動向が注目される。物件選びにおいては、価格だけでなく、サービス内容や立地、利便性も重要な判断材料となるだろう。