衆院選 維新 大阪で初の「完全勝利」 関西以外は苦戦し、全体で議席数減

 日本維新の会は10月27日投開票の衆院選で、大阪府内の全19選挙区に候補を擁立し、全勝を果たした。これにより公明党が長年支配してきた選挙区も含め、維新は大阪で初の「完全制覇」を成し遂げた。しかし大阪外では苦戦が続き、福岡や広島の一部選挙区で勝利したものの、議席数は公示前の44から38へ減少した。この結果を受けて執行部への批判が強まり、馬場伸幸代表は11月後半から12月上旬をめどに代表選を行う方針を示した。

 維新は「大阪都構想」を巡る公明党との協力を解消し、今回の衆院選で大阪、兵庫の6選挙区で公明党に対抗馬を立てて全面対決に踏み切った。馬場代表は選挙戦で、党の看板政策である「身を切る改革」を訴え、対立する自民党の政治資金問題を批判。府内ではこうした訴えが一定の支持を得たものの、関西外での支持拡大には課題が残る形となった。今後、維新が全国政党として成長できるかどうか、党内での改革が問われる。