なにわ食のラブストーリー 〝濃厚なチーズ〟が流れ出る シカゴピザ

どの料理にもふんだんにチーズが使われる
どの料理にもふんだんにチーズが使われる

 高さがあるピザの生地を切ると濃厚なチーズが流れ出た。そんな4種の「シカゴピザ」を看板にする「チーズ+何か」をテーマにしたビストロが大阪メトロ江坂駅そばにある。その名もずばり「原価ビストロチーズプラス江坂」。女性人気が高い店だ。

 名うての〝チーズ好き〟も「期待を通り過ぎた」というほどで、店が「一切妥協なし」と胸を張るチーズを使った創作料理の数々。「食べておいしい」だけでなく「見て楽しい」と、リピート率は何と8割という。

 シカゴピザのなかでも女子にピカイチの「大好き」をもらっているのが「生ハム温玉シカゴピザ」(2079円)。グラナパダーノやパルミジャーノなど4種のチーズをベースに使っている。

女子一番人気の「生ハム温玉シカゴピザ」
女子一番人気の「生ハム温玉シカゴピザ」

 「焼き上がりのパリパリ感を保つため、注文が入ってから作る」(「サン」渡邉友彦CMO)。
「ソースを残さず味わう」ために、自家製フォカッチャ(イタリアのパン)を食べ放題(550円)にしており、渡邉さんは①そのまま②卵③生ハムの3つで「味変を楽しんで」と薦める。

 「イタリアの路地裏」とか「西部劇の酒場」と表現する人もいるこだわった内装。ところで店名の通り、生ビールからワインまで、すべての酒が原価で飲めるうえに、飲めない女子には1円のソフトドリンクといったものまで用意されており、宴会にもぴったりの店だ。

 イタリア系移民によって米国に導入されたピザは、イタリア系以外にも食べられるようになったのは第二次世界大戦後と意外に新しい。今や米国では、ホットドックやハンバーガーと並ぶ国民食としての地位を確立している。しかも本場とは異なる独自の発展を遂げ、いろいろなタイプのピザを誕生させ、宅配システムを生み出した。具に地域の産物を取り込んだ〝ご当地グルメ〟も盛んで、一般的にシカゴピザと呼ばれている「ディープディッシュピザ」や「スタッフドピザ」もそれ。「深皿」や「お腹いっぱい」の意味から分かる通り、シカゴピザは生地が厚くて、高さがある。つまりチーズや具材をたくさん詰め込みボリューム満点で、東部に送り出す穀物の集散地として発展したシカゴらしい食だ。

【メモ】「原価ビストロチーズプラス江坂」/電話050-5487-3531 吹田市江坂町1-23-32リバーボール江坂1階/営業時間月~木曜17:00~23:00、金曜23:30まで、土曜16:00~23:30、日曜祝日23:00まで/不定休/運営「THAN(サン)」(織田裕貴社長)