海洋プラスチックごみの問題を考える展示「SARAYA BLUE OCEAN CHALLENGE―Redesign Plastics―」が23日、大阪市中央区のOsaka Metro本町ビル1階展示スペースで始まった。大阪・関西万博の民間パビリオン「ブルーオーシャン・ドーム」で発信した海洋環境の課題を引き継ぎ、サラヤが進めるプラスチックの再資源化や環境に配慮した製品開発を紹介している。29日まで。観覧無料。
展示は「OSAKA DESIGN WEEK 2026」の関連企画。同社は「Redesign Plastics」をテーマに、海洋プラスチックをめぐる現状と、資源として循環させるための取り組みを展示と映像で伝える。
会場中央には、イベントのシンボルとなる「再生の塔」を設置。長崎県対馬市の海岸に漂着したプラスチックごみを、破砕・洗浄した「フレーク」、成形に使う粒状の「ペレット」へと加工し、再生製品につながるまでの流れを可視化している。

入口には重量センサーを備えたリサイクルボックスも設置。ごみを投入すると、クラウドと連携して、ごみの分別やリサイクルによる二酸化炭素(CO2)排出削減量を見える化する。捨てた後のごみがどこへ向かうのかを示し、分別の重要性を伝える。

展示では、2025年大阪・関西万博の「ブルーオーシャン・ドーム」で使用した映像も上映する。同パビリオンは海洋資源の持続的な活用と生態系保護をテーマにNPO法人ZERI JAPANが出展し、会期中に約112万人が来場した。サラヤ代表取締役の更家悠介氏は同法人の理事長も務めている。

万博では海洋環境全体をテーマに幅広い課題を扱ったのに対し、今回はプラスチックに焦点を絞った。海洋ごみの回収から再生までには多くの企業や行政、大学などの連携が必要で、サラヤ単独では解決できない課題も多いという。同社商品開発本部の濱口慎治さんは「まず現実を知ってもらい、ポイ捨てをしない、プラスチックの使用を減らすなど、小さな行動につなげてもらいたい」と話す。
対馬では、漁具や日用品などのプラスチックごみが海岸に漂着している。細かく砕かれたごみが堆積し、マイクロプラスチック化している場所もある。展示では実際に回収された漂着ごみも紹介し、素材によっては再資源化できる一方、材質が分からないものや細かくなったものは選別・再生が難しい現状も伝える。

会場では、使い捨てプラスチックに代わる選択肢として、有田焼を使ったハンドソープ容器も展示。長く使い続けられる素材とデザインによって、プラスチックとの新たな関わり方を提案する。同社が開発を進める環境配慮型製品や、海洋プラスチックを配合した「サラヤ ノータッチ ハンドソープディスペンサー」の限定カバーも紹介している。



このほか、対馬市未来環境部SDGs戦略課の前田剛副参事兼係長を招き、対馬の海洋ごみ問題を紹介するトークイベントを26日に開催する。午前10時、11時、午後2時、3時の4回で、各回約50分。海洋ごみの循環を学ぶ体験型ワークショップやFM COCOLOとのコラボレーション企画も行う。
午後5時から8時には、28日を除き「ハッピーアワー」を開催。伊賀のクラフトビールや低糖質カクテルなどの飲み物、植物由来甘味料「ラカント」を使ったフードなどを提供する。2025年大阪・関西万博で販売した「ラカント低糖質アイス」も期間限定で販売する。
商品開発本部の新谷尚生さんは「万博でブルーオーシャン・ドームに入れなかったので、今回訪れたという人もいる」と話す。万博から約1年。展示を通じて、海洋プラスチック問題を身近な問題として捉え、資源を循環させるための選択を考えてもらう狙いだ。
同社は「OSAKA DESIGN WEEK 2026」で、大阪市内各所を会場とする「OSAKA FUORISALONE」に加え、25・26日にマイドームおおさかで開かれる「OSAKA SALONE」にも出展する。
