西区にはオシャレなカフェが多いのは皆さんご存じのこと。
取材帰りに通りかかって「面白そう」と思って立ち寄ってコーヒーを飲んだことのあったカフェが今回の取材場所「タカムラワイン＆コーヒーロースターズ」だった。
ニューヨークのソーホーやブルックリンにありそうな元倉庫を居抜きで店舗にしたような造りのカフェ兼スペシャルティフードのショップになっている。
ここでこだわりのスペシャルティコーヒーと、これまた特別に用意されたサンドイッチとのペアリングを楽しむコラボレーションイベントが、10月24～26日と11月1日～3日の各3日間、2回に分けて行われるのを前に、その試食会が開催された。
平日の午後なのにカフェスペースは7割方は埋まっていて、その人気ぶりが伺える店舗での特別コラボメニューとあって、見逃せない試食会だった。
「とろ甘りんごのタルトタタンサンド by Shoko Hirase」「香ばし薫るローストビーフサンド」、そして「コク深大阪たまごサンド」と3種類のサンドイッチが、今回のコラボレーションのために用意されたのだが、サンドイッチを用意したのは創業からまもなく80周年を迎えるパンにこだわり続けたダイヤ製パン。
ダイヤ製パンはサンドイッチに強いこだわりを持っていて、純喫茶ならぬ「純サンドイッチ」という造語まで作り上げたほど。現在「サンドイッチベーカリー」という店名で4店舗を運営しているので聞いたことのある人もいるのでは。
最良の素材とそれを最高に生かすサンドイッチ用のパンを組み合わせて作られたサンドイッチは3種類とも個別販売しても間違いなく売れる商品だが、今回のコラボ期間でしか販売しないという、まぼろしのサンドイッチなのだ。
同サンドイッチとペアリングさせるスペシャルティコーヒーは、「ブラジル・フルッタ・メルカドン」「ケニア・マサイ・ライトロースト」、そして「ケニア・マサイ・ダークロースト」の3種類。
「ブラジル・フルッタ・メルカドン」は、最近流行りのフルーティーな味でブラジルらしいコクや苦味は控えめ。筆者が万博会場のブラジルパビリオンで試飲したブラジルコーヒーも近しい味のものがいくつかあり、ブラジルコーヒーの今年の流行りはフルーティーさにあるのかもしれない。
「ケニア・マサイ・ライトロースト」と「ケニア・マサイ・ダークロースト」は同じ生豆を使用しているが、焙煎の仕方の違いで全く違う味を抽出している。ライトローストはフルーティーさを楽しめ、ダークローストはコクのあるコーヒーの王道に近いかもしれない。
タカムラワイン＆コーヒーロースターズのコーヒー担当を中心に関係者が集まって何度も試飲して、このペアが最適だ、というペアリングを3組選んだそうだ。
それがこのペアリング。とろ甘りんごのタルトタタンサンド by Shoko Hirase & ブラジル・フルッタ・メルカドン。
香ばし薫るローストビーフサンド & ケニア・マサイ・ライトロースト
コク深大阪たまごサンド & ケニア・マサイ・ダークロースト
コーヒーのプロとサンドイッチのプロが集い、それぞれの味を極め、そしてコラボして相乗効果を生み出せる組み合わせをペアリングしているので、どの組み合わせを試食、試飲してもおいしいに決まっている。
好みがあるので、どのペアリングがお気に入りかは意見の別れるところだが、おいしさに関してはお墨付き間違いなし。
実際に試飲してみても、コーヒーそれぞれの味は「なるほど」と言いたくなる味で、それがペアリングさせているサンドイッチと合わさると一段とお互いの味を引き立てるように仕組まれていた。
ペアリングの狙いや感じてほしい味などを説明されていた担当者の言葉からも熱い思いが伝わってくるほどだった。
タカムラワイン＆コーヒーロースターズではサンドイッチやコーヒーを単品でも販売するが、3種類のペアリングはセットで購入するとコーヒーが割引価格になるのでお得。
しかし、それよりもペアリングされたサンドイッチとコーヒーでしか味わえない、贅沢な味わいをお口の中で楽しむユニークな体験を試してもらいたい。
購入時は、パッケージに入った状態で受け取って、食べることになる。
週末だけの特別なコラボメニューで、少しリッチな気分にひたってみては。
▼タカムラ ワイン＆コーヒーロースターズ × ダイヤ製パン コラボレーション概要
日時：2025年10月24〜26日午後11時～午後7時半、11月1〜3日午後11時～午後7時半 ※カフェラストオーダー午後7時（サンドイッチのみラストオーダー以降も販売）
場所：「タカムラ ワイン＆コーヒーロースターズ」 （大阪市西区江戸堀2丁目2-18）
（文・写真＝岡野健将）