大阪ベイエリアに新風 咲洲庁舎ホテル、リブマックスが再始動へ

〝負の遺産〟から再生 「さきしまコスモタワーホテル」12月上旬開業

 大阪ベイエリアに新たな風が吹き込む。全国にホテルやリゾートを展開する「リブマックス ホテルズ&リゾーツ」が、大阪府咲洲庁舎(通称「さきしまコスモタワー」)の7〜17階において、新たなホテル運営事業を開始する。ホテル名は「リブマックスさきしまコスモタワーホテル」。12月上旬に第1期として10〜17階の計263室をオープン予定で、第2期として7〜9階部分に約100室とサウナ施設を増設し、2026年春の全面開業を目指す。

 同ホテルは「都市にいながらリゾートの開放感を」をテーマに掲げ、高層階からの眺望を最大限に生かした開放的なデザインを採用。ビジネスから観光まで幅広い宿泊ニーズに対応し、サステナブルな運営を意識した最新設備を導入する。大阪ベイエリアを一望できるロケーションとスタイリッシュな空間が特徴で、〝滞在そのものが特別な体験となるホテル〟を目指すという。

 咲洲エリアは、インテックス大阪やATC(アジア太平洋トレードセンター)など国際会議・展示会の会場を擁するビジネス拠点でありながら、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や海遊館などへのアクセスにも優れる人気の観光エリア。海を望む景観と高層階からの夜景が楽しめることから、国内外の旅行者の注目を集めそうだ。

 咲洲庁舎は、大阪府が2010年に第三セクターから取得し、第2庁舎として活用してきたが、民間テナントの入居が進まず、空きスペースが課題となっていた。2019年には「さきしまコスモタワーホテル」としてホテルが開業したものの、運営会社による賃料滞納問題から民事裁判を経て閉館。その後、しばらく空き状態が続いていた経緯がある。

 かつて〝負の遺産〟とも呼ばれた庁舎に、全国195棟を展開するリブマックスグループが新たな息吹を吹き込み、「世界から大阪へ 大阪から世界へ」を掲げて再生に挑む。

■リブマックスさきしまコスモタワーホテル
大阪市住之江区南港北1丁目14-16

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