あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)で 「印象派モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展が開かれている。
第1回印象派展から150周年を迎える今年、印象派がヨーロッパやアメリカへもたらした衝撃と影響をたどる展覧会で、1898年の開館当初から印象派の作品を収集してきたウスター美術館(米マサチューセッツ州)の印象派コレクションを中心に展示している。期間は来年1月5日まで。
展覧会では、モネやルノワールなどのフランス印象派やアメリカ印象派を代表するハッサムなどの油彩画約70点を展示。このほか、ドイツや北欧の作家など国際的に活躍した40人以上の作品が集結しており、印象派ファンには見逃せない内容。ウスター美術館の印象派コレクションの作品は、1作品を除いて全てが初来日だ。
印象派は屋外での制作を好み、あざやかで明るい色使いと荒々しい筆づかいが特徴。それまでの風景は、歴史や神話・聖書の物語、あるいは名所旧跡を主として描かれるものだったが、彼らは身の回りの風景に注目し、目の前にある現実を描いた。これは、歴史画を頂点とする伝統的な絵画のヒエラルキーを覆す時代の転換点ともいえる出来事だった。
会場は5つのセクションで構成され、印象派以前、印象派の誕生、印象派の拡散、アメリカでの印象派、そしてポスト印象派、と彼らの勃興を時代と共に紹介し、分かりやすく歴史を学べる内容になっている。
ウスター美術館は世界で初めてモネの「睡蓮」を購入した美術館で、その際の画商とのやりとりを記した手紙の実物なども展示されている。
観覧料は一般2000円、高校・大学生1600円、小中学生500円
あべのハルカス美術館
大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階