〝英検や留学に強い〟大阪薫英中高 関西で唯一、中3生で長期留学できる女子校

 JR「おおさか東線」の開通からはや5年。弊紙配布エリア(都島・旭・城東・鶴見区)から通いやすく、注目を集めている学校がある。22年に渡り、英検の1級合格者数が全国トップクラス、中学3年生に長期留学できるというのが関西で唯一の女子校「大阪薫英女学院中学校・高等学校」(摂津市)だ。

 「国際科」の約半数の生徒が準1級以上を取得し、加えて「普通科」も含めた準2級以上の取得者は9割以上を占める。一般的な高校生の準2級取得について、文科省の目標値では5割、大阪府平均も約4割強にとどまる。どんなカリキュラムを展開しているのか、同校の篠原寛頼教頭に紹介してもらった。

なぜ、「英検に強い」のか

 まず、「薫英といえば、留学」といわれるほどで、1988年から約30年間、グローバル社会で活躍する女性の育成を掲げ、4600人以上が海を渡り異文化圏での生活を経験し、夢の実現や自己成長につなげている。

 留学先は自然豊かなニュージーランドで、現地50以上の姉妹校との提携をはじめ、現地女性アドバイザー、薫英の専門部署、ホストファミリーと4つのサポート体制を整える。

 滞在は、1年間の長期と、3カ月の短期留学で、修学旅行も海外を用意している。留学制度が生徒らのモチベーションになっているのはいうまでもなく、出発するまでに英検準2級以上を取得する。実践的で実用的な英語のアウトプットの場が明確であるので、英語に特化した「国際科」以外の「普通科」からも準1級合格者を輩出するほどだ。また、合格者が発表される掲示板の前では、「次は私も載ったんねん」と生徒の活気ある声が聞こえてくるという。

 帰国後に「自分が変わった」という生徒は多い。異国の文化や生活を知り、現地の人と交流し、違いを実感することで英語〝プラスアルファ〟を持ち帰る。例えば、自然豊かなニュージーランドで森林保全の法律を知りもっと学びたいと、法学部へ進む生徒や、実家との仕送りのやり取りの中で為替を体験し、経済学部への興味を持った生徒など、将来の目標を見つけるきっかけになっている。

女子校ならではの校風

 「みんなで一つのものを作る、一人で勉強しない」という同校独自のメソッドがある。体育祭を4月に実施し、スタートダッシュから〝クラス作り〟に力を入れる。篠原教頭は「しっかりクラスづくりができると授業も前向きになる」と実感する。早期に生徒一人一人の居心地の良さ、会話しやすさ、発言しやすさを醸成する。英検取得の取り組みもクラス全体でチャレンジしている。

指定校推薦枠がすごい!

 関関同立や外国語大など、約250校、約1000人分の推薦枠が用意されている。篠原教頭は「卒業生がゼミなどで存在感を示してくれているおかげ」と振り返る。続けて、「英検は大学入試で有利な武器となります。総合選抜や点数加算、受験資格など。例えば、準1級以上であれば近畿大学の公募推薦で英語が満点(みなし得点)になるなど、生徒の自信につながっています」と胸を張っている。


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■大阪薫英女学院中学校・高等学校/摂津市正雀1-4-1/電話06-6381-5381
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