【JR大阪駅西】JPタワー劇場の全貌明らかに 最大規模の1300席 最後列でも見やすく工夫

奥行のあるほぼ正方形の舞台が立体感を生む

 JR大阪駅西口直結の複合施設「JPタワー大阪」(旧大阪中央郵便局)6階に、3月27日に開場する劇場「SkyシアターMBS」のメディア内覧会が行われた。約1300席全ての客席からの見やすさと、演劇やミュージカルの制作者要望を徹底的に取り入れた施設の全貌を明らかにした。

 毎日放送は、1985年に大阪のロングラン演劇の先駆けとなる劇団四季「キャッツ」の専用劇場を当時の国鉄大阪駅前に誘致したことで知られ、以後も大阪ビジネスパークで「シアターBRAVA!」を運営。2016年に閉館後は同社の歴代社長が「必ず大阪市内に自前の劇場を持つ」と言い続けてきた。

 「JPタワー大阪」に大規模劇場が設置される計画が浮上、20年に多くのライバル企業を抑えMBSが劇場運営会社に決定。同社の旧BRAVA担当社員が中心となり、新ビル関係者や演劇用美術・音響などの技術スタッフらとの打ち合わせを重ね、それまでの劇場が抱えていた客席や舞台の構造的欠点をギリギリまで排除。舞台は左右17㍍、奥行き16㍍とほぼ正方形で、約3㍍の奈落から鉄骨で支えられた木製小型パネルで床が組み合わせ構成され、全てのパネルが取り外し可能。

緑色を基調にさまざまに色分けされた客席

 客席数は最大1289席。客席は高低差だけでなく千鳥格子状に配し見やすく配慮、2階最後列からも演者の表情が確認できるよう立体的な舞台造りを実現した。座席自体も、クッション性能と背もたれ角度を工夫し、長時間着座しても疲れないよう工夫した。

 スケールが大きい演劇やミュージカルに備え、大型機材や舞台セット搬入に欠かせない大型専用エレベーターと11㌧トラックが乗り入れできる搬入スペースを確保した。

 こけら落とし公演(3月27~31日)は藤原竜也主演の時代劇「中村仲蔵~歌舞伎王国下克上異聞」。続く4月4~14日はミュージカル「カム フロム アウェイ」を上演。来春までの上演演目の約9割は決定済み。MBSプロデューサー時代は情報番組「ちちんぷいぷい」などを手掛けた村田元(はじめ)支配人は「1、2年はまず劇場を知ってもらうため、内外の魅力的な演目をどんどん誘致したい。そして数年後にはMBSが自主公演できるように成長して行ければ」と計画を語った。

(畑山博史)

劇場ロビーからは眼下にJR大阪駅を行き交う電車が見える