能登半島地震の被災地支援のため派遣されていた守口市の職員による報告会が2月2日、市役所内で行われた。甚大な被害を受けた石川県輪島市に1月22~29日の間、職員2人を派遣していた。
現地から戻った危機管理室の松永拓也さんと、人事課の池田裕一郎さんが瀬野憲一市長ら市幹部に報告。寒波と相まって厳しい被災地の状況を説明しながら時折、声を詰まらせる場面もあった。
両職員は避難所の輪島中学校で2班に分かれ支援活動に従事。松永さんは食事の配膳やごみの収集、物資の補充などに従事。「空き時間には、時間を持て余していた小学生らを楽しませようとしたが、なかなか心を開いてくれず苦労した」と話した。しかし、「かけっこや鬼ごっこなどをきっかけに仲良くなり、『先生』と呼んでくれて、笑顔で遊んでくれるようになった。帰阪する際にはプレゼントと手紙をもらい、学校生活に戻れた際には『担任になってほしい』と言われ、涙がでるほどうれしかった」と語った。
一方、池田さんは感染者や発症者などが避難するフロアで食事の配膳やトイレ清掃、症状急変者への対応に追われた。「出会う人がみんな『大阪から来てくれてありがとう』と感謝してくれた」と報告した。
松永主任は「非常時に必要な物資や装備などを、普段から準備しておくことが大事。特に建物の破損をカバーするブルーシート、寒さをしのぐ毛布、救援物資が届くまでの3日分の水と食料は最低限常備しておくことが必要」と話した。