大阪市が浪速文化の発展継承を目指し、概ね40歳以下の大阪を拠点とする若いアーティストを顕彰する「咲くやこの花賞」の贈呈式が大阪市中央公会堂で行われ、横山英幸市長から受賞者5人にトロフィーなどが伝達された。
42回目となる受賞者は▽美術部門(現代美術)田中秀介(37)▽音楽部門(現代音楽)坂東祐大(33)▽演劇・舞踊部門(能楽)シテ方・大槻裕一(26)▽大衆芸能部門(浪曲)京山幸太(29)▽文芸その他部門(小説)千葉雅也・立命大教授(45)の5人。
伝達後、それぞれの活動内容についてスクリーンなどを使って自ら説明。大槻は第9回受賞者の能楽小鼓・大倉源次郎を伴い生で謡(うたい)を披露。一昨年度に文化庁芸術祭新人賞受賞の京山は、大衆三大話芸(落語・講談・浪曲)で唯一明治以降に興った比較的新しい芸である浪曲の面白さについて「実は河内音頭にもつながる。また七五調の歌謡曲ならすぐに浪曲になります」と即興で分かりやすく実演してみせ、詰めかけた観覧者を喜ばせた。
(畑山博史)