隠し芸に伝統話芸はいかが? なみはや講談スクールが開校

 上方講談界で三代目旭堂南陵(2005年、88歳で死去)の弟子らが集まり17年に結成した「なみはや講談協会」(旭堂南華会長、会員7人)は新年度の4月から「なみはや講談スクール」を開講。1期生の募集を始めると共に3月10日午後、大阪市東成区の「百年長屋」で「開校記念講談会&受講生説明会」を開く。「江戸講談は神田伯山というスターの登場で注目度が上がっている。伝統話芸の講談を趣味の隠し芸にしませんか?」と呼びかけている。

上方講談のシンボル見台の前で張扇子を手にアピールする南鱗、南華、南湖(左から)

 校長は南堂南鱗・協会名誉会長(73)=芸歴48年、講師は南華会長(61)=同39年、南湖(50)=同25年の計3人。

 3人がそれぞれ7人ずつの受講生を受け持ち、夜6時から3時間。期間は半年間。南鱗教室は第2・4火曜の月2回、授業料は半年分で2万5千円。南華教室は第2木曜の月1回、同2万円。南湖教室は第3火曜の月1回、同2万円。

 それぞれの教室は特徴があり、南鱗は「三代目南陵は弟子志願者を集めて『講談道場』をずっと開講しておられた。没後、私が引き継いで運営してきたがコロナ禍で自然休校のやむなきに。今回のスクールでは再び三代目の演目を中心に教えて行きたい」、また南華は「講談教本に残っている3分講談から入って、受講生の希望に応じて」、南湖は「私が創作講談が得意なので、それを」とさまざま。

 9月の修了時には3教室合同で発表会を行う予定。

「隠し芸に講談はいかが?」とPRする「なみはや講談協会」の南華会長㊥、㊨は南鱗名誉会長、㊧は南湖

 南華と南湖は既に独自で講談教室を運営していたが、南華は新年度から新スクールに統一。南湖は現在オンライン授業も行っているため、生徒が全国各地におり「当面は並行して実施。スクールのオンライン化も検討」と話している。いずれも25歳以下の受講生は特別割引があり、6回コース3千円、3回お試しコース1500円。

 希望者は3月の説明会に出席するか、所属の共栄プロダクション(06・6360・4126)に問い合わせを。

 (畑山博史)