既存ディーゼル車を再活用 年間CO2排出量45%削減見込む
南海バスは、運行開始から10年以上が経過したディーゼルバスを再活用し、電気バスに改造する「レトロフィット電気バス」を2026年度中に導入する。関西地域では初の取り組みとなる。運行開始日や運行路線は、決まり次第公表する。

レトロフィット電気バスは、長期間使用したバスの車体を生かし、エンジンやトランスミッションなどを取り外して、モーターやバッテリーなどに換装するもの。新たに車両を製造するのではなく、既存の車体を再利用することで、製造時の環境負荷を抑えながら電動化を進められるのが特徴だ。
資料の改造イメージでは、約13年間使用し、延べ走行距離約65万4000キロのディーゼルバスを活用。エンジンやトランスミッションなどを取り外し、モーター、バッテリー、電池の管理装置などを搭載して電気バスへ改造する。
南海バスによると、取り組みによって新車製造時に発生するCO2排出量の削減に加え、廃車・解体に伴う環境負荷の低減、車両資源の有効活用による循環型社会への貢献が期待される。走行時にCO2を排出しないほか、車両の製造から運行までを含めた全体でも環境負荷の低減につなげる。運行時のCO2排出量は、既存のディーゼルバスと比べ年間約45%削減できる見込みという。
南海バスはこれまで、燃料電池バスや電気バスの導入を進めてきた。今回の取り組みでは、車両を電動化するだけでなく、既存の車体を有効活用する「資源循環」の観点も加える。
南海グループは、2030年度のCO2排出量を2013年度比46%以上削減する「NANKAIグループ環境ビジョン2030」を掲げ、2050年のカーボンニュートラル実現を目指している。今回の導入も、その目標に向けた取り組みの一環となる。
