「使うのは恥ずかしい」「着用を知られたくない」などネガティブなイメージで語られる大人用おむつ。その概念を根底から変えるユニークなイベント「O─MU─TSU WORLD EXPO 2025」が6月24日、大阪・関西万博会場で開催された。主催は福祉医療業界とファッション融合を目指す日本福祉医療ファッション協会。当日は1900人が来場した。
第1部は協会の平林景代表理事と演出家テリー伊藤氏のトークショー。伊藤氏は「私も75歳になり、同年代の友人でもユーザーが増えている。ただ、イメージが悪いのが難点。『ペーパーブリーフ』のようにお洒落な名前に変えては」と提案。「映画や舞台鑑賞など長時間トイレに行けない場面や、吸水性を生かしマラソンなど大量発汗するスポーツにも適している」とコメントした。
平林代表理事は、病気や障害などで若い人でも必要になるケースがあると指摘。「眼鏡がファッションになったように、おむつも多様なデザインがあれば、気分や体調に合わせて楽しんで選べる。機能面では一般の下着より優れており、ファッション性が向上すれば日常着になる可能性がある」と述べた。
第2部は「アウターウェアとしても使える」をテーマに、おむつのファッションショーを開催。ワコールなどの国内メーカーや協会と西陣織、京友禅など伝統工芸企業とのコラボによる計31点が紹介された。
