新喜劇65周年で現役4座長が総出演 7月から全国ツアーも

65周年の「顔」に選ばれた島田珠代のギャグ芸(前列)

 1959年に「吉本ヴァラエティ」として誕生した吉本新喜劇の創立65周年を記念する「吉本新喜劇記念日2024」が大阪・ミナミのなんばグランド花月(NGK)で開かれ、すっちー(52)酒井藍(37)アキ(54)吉田裕(44)の現役4座長が総出演。かつて人気を呼んで既に鬼籍に入った桑原和男、チャーリー浜、島木譲二をリスペクトし得意ギャグも盛り込む展開で満員のファンは大喜び。

  公演後、登場した間寛平GM(74)が「今年の新喜劇の〝顔〟は島田珠代(53)。この1年、新喜劇を大いにPRしてほしい」と、初の大役をベテラン女優に委ねた。島田は「今こそ〝新喜劇のために頑張る時なんだ!〟と感じました。心の中がプツッと…、とりあえずはしゃぎます」と、号泣しながらジャグを飛ばす『泣き笑い』で喜びを表した。

記念公演終演後、全員で観客に手を振る吉本新喜劇座員

 新喜劇65周年記念全国ツアーは7月の東京公演をスタートに4座長とGMの5班編成で実施、来年3月1日NGKで千秋楽公演を行うことが発表された。

 1年間座員による〝ネタバトル〟の月間優勝チームによる「寛平GM杯争奪最終決戦」も同日開催。佐藤太一郎(46)、小西武蔵(42)、五十嵐サキ(50)で組んだトリオ「人間ごっこSらぼ」が優勝。賞金30万円を獲得した。

ネタバトル年間王者に就いた「人間ごっこSらぼ」の舞台

 3人は新喜劇ではお目に掛かれないVシネマさながらの修羅場を演じた。脚本担当の小西は海外で学校や仕事をした経験があり「テーマは新喜劇の裏でやってそうなこと、昼ドラ感を出してみました」と説明。一般商業演劇でも活躍する演出担当の佐藤は「1年目の昨年は何度か月間1位になりながら、最終決戦で敗れ悔しかった。ようやくです…」と感激。審査員からも「まるで昭和の大阪の雰囲気。全部持って行った」と絶賛された五十嵐は「私はウケを取ろうと思てなかったんですけど、なぜか笑われてた。ホンマにVシネマ出演目指します」とキョトン。

終演後の会見で感想を述べる吉本新喜劇の寛平GMや4座長(前列)

 寛平GMは「昭和のコントやもんねぇ…。サキちゃんのおかげやで! このまま『キングオブコント』行ったら、いけるかも知れへん」と評価。また新喜劇65周年について「この1年間のワードは『動く』。座員も吉本の社員もドンドン動いてお客さんに喜んでいただく。これだけ続くってお客さんのおかげやもん。お客さんを第一にこれからも頑張る」と改めて決意を述べた。

(畑山博史)