「ロブスタ種コーヒーのおいしさを伝えたい」若き焙煎士の奮闘

コーヒー豆と地元を愛してやまないオーナーのNatsumiさん

 大阪メトロ朝潮橋駅すぐ、中央通り沿いにある「N2@珈琲中毒製作所®」は、丁寧にハンドドリップでいれるコーヒーと、自家焙煎コーヒー豆の販売をしているテークアウト専門店。

 ティーバッグのように、マグカップにコーヒーバッグを入れて熱湯を注ぐだけで手軽にコーヒーが作れるDipStyleCoffee(ディップスタイル、浸漬式)で、レギュラーコーヒーやカフェインレスのコーヒーも販売している。コーヒーメーカーがなくても本格的な味が自宅で楽しめると評判だという。豆の鮮度にこわだり、その日の天候に合わせてオーナーのNatsumiさんが丁寧に焙煎を行う。

 べトナム産ロブスタ種豆を扱っていることも同店の特徴だ。ロブスタ種は、缶コーヒーなどの加工品によく利用されており、苦みや渋みばかりが注目されがちな品種だが麦を炒ったような香ばしさ、控えめな酸味といった良さもある。そんなロブスタの特徴に魅了されたNatsumiさんは、ベトナム産ロブスタ種の良さを広めたいという。

 Natsumiさんは自らの足で仕入れ先のコーヒー農園へ赴き、豆の栽培からすべての工程を視察。そこは農薬を使わない有機栽培で、河川を汚さないように新しいコーヒー豆の洗浄方法を開発。野鳥がついばんだり糞をすることもある天日干しでなく、乾燥する設備を整え品質を向上しているという。そんな生産者の姿を「消費者にもっと知ってもらいたい」という。

 「ロブスタ種のおいしさを知ってもらって、『大阪でロブスタ飲むなら朝潮橋N2で』と言われるようになれたら」というNatsumiさん。「たくさんの人にコーヒーのおいしさを伝えるのも楽しいけれど、山奥の古民家でずっと焙煎だけして暮らしてもみたいですね」とはにかんでいる。

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■N2@珈琲中毒製作所®/大阪市港区田中2−14−2/電話080(3774)5963