ウェブで検索すると「認可外 怖い」と候補に出てきたりで、何となく避けている人も多い「認可外保育園」。よくよく調べると実はメリットいっぱいかも? 今回は「認可外保育園」について調べてみた。
認可外保育園(保育所)とは、児童福祉法に基づいて国が定めた設置基準を満たした認可保育園に対して認可を受けていない保育施設のことを総称している。利用者は全国で20万人前後。
保育料は高いの?
認可保育園の保育料は子供の年齢と世帯年収によって変わるのに対して、認可外保育園の保育料は世帯年収によらず一律な所がほとんど。
一般的には「認可保育園は認可外保育園よりも保育料が安い」といわれているが、世帯収入によっては認可外保育園と同等の金額である可能性も。
特に昨今は行政からの補助金もあるため、料金の差が少なくなっている。
入園のタイミングは?
認可外保育園の場合、入園希望の受付は通年設置されており、空きがあれば随時入園できる。認可保育園のような点数制度もなく、入園条件は認可保育園よりも厳しくない施設が多い。
ただし、認可外保育園の中には先着順で入園者が決まってしまう施設もあったりと入園希望者が全て入園できるわけではないため、早めの行動・申し込みが大切だ。
安全面は大丈夫?
やはり気になるのは安全面。「認可外」と聞くと、基準なしに設立しているような印象を抱くが、認可外保育園にも設立基準はあり、自治体による定期監査も必要である。その点は認可保育園とあまり変わらない。
「子どもを預かる」施設である以上、どの設置形態の保育施設にも事故・事件を起こす可能性はある。大事なのはそういったことを起こさない保育の仕組みや空気作りが現場でされているかどうか。各園の保育理念や保育士の様子、園全体の雰囲気を、自分の五感で確認することが大切だ。
=認可外保育園の種類=
●企業主導型保育園
従業員や地域のニーズに合う保育サービスを提供するために設立された保育園のこと。「待機児童解消」施策としてスタートした背景から、国や自治体から助成金を受け取って設立・運営を行っている。職員の配置や設置基準は認可保育園と同様で、小規模な園がほとんど。また、自社の従業員の子どもだけでなく、企業提携を行うことで他社に勤める保護者の子どもでも入園できる。総定員の50%までであれば「地域枠」として近隣に住む子どもも利用可能。
●幼稚園類似施設など
少人数制やリトミック、幼児教育、スポーツ教育など、独自のカリキュラムを設ける保育施設。保育時間は幼稚園と同程度や、延長保育を行う園などさまざま。知育や運動を通して就学前の子どもの教育を行う幼児教室や、語学や国際感覚を培えるインターナショナルプリスクールも認可外保育施設に該当する。
●居宅訪問型保育(ベビーシッター)
保育士や看護師、必要な研修を修了した者による自宅でのマンツーマン保育。好きなタイミングで短時間から利用可能なため、保育園へのお迎えから保護者の帰宅時間までの3時間ほどを預ける、といった使い方も。
●ベビーホテル
①宿泊を伴う保育②20時以降の保育③利用児童の半数以上が一時預かり、のいずれかの条件に該当する施設のこと。夜勤がある保護者や、預け先が見つからない一時的な利用ニーズに応えられるのが特徴。