眠れる魅力を呼び覚ました“街のリゾート” 「The GALA Hotel Umeda」国内客層に広がり

「緑あふれるロビー空間が一番お気に入り」と話した北岡大伸総支配人

女性目線の気遣いが行き届く街中のリゾート

 都会の喧騒から少し離れた中津に立つ「The GALA Hotel Umeda(ザ・ガラホテル梅田)」。緑豊かな空間と木の温もりを基調にしたインテリアは、都会にいながら自然を感じられる“アーバンボタニカルホテル”がコンセプト。ロビーや客室にはカラフルなデザインが施され、ワクワク感に包まれる。ファミリールームや赤ちゃん用ベッドの貸し出し、乾燥機付き洗濯機など、女性や家族連れに寄り添った設備も整う。開業当初から、女性オーナーの感性が空間づくりに息づいてきた。

カラフルな色使いと本物の植物を張り巡らせた壁面が印象的なロビー
ミニキッチンや洗濯機、ベビーベッドなどが備わった部屋もあり、家族連れや長期滞在にも

 しかし、かつてはインバウンド需要に偏った運営で稼働率が伸び悩み、その良さを十分に伝え切れていなかった。そこで立て直しの舵を取ったのが北岡大伸総支配人だ。着任直後から「身を切る改革」に踏み切り、宿泊料金を大幅に見直した。「いいものはそのままに、価格だけを下げて国内客層を呼び込む」戦略に転換。さらに館内の「Areca Café & Bar」で地域の人も楽しめるサービスを打ち出し、利用者の幅を広げた。その結果、稼働率は大きく改善した。

地域に開かれたカフェ空間「アレカ カフェ&バー」
コーヒー1杯にもこだわり、大阪市内の有名店から取り寄せた豆を使用

細部に宿るホスピタリティ

 北岡さんが特に重視するのはベッドメーク。「旅人が最初に体を預ける場所。ここで熟睡できるかどうかで滞在全体の印象が決まる」と語り、シーツの張り具合から枕の配置まで妥協を許さない。その姿勢はスタッフにも浸透し、客室を仕上げる一つひとつの手仕事にチーム全員が誇りを持って取り組んでいる。現場主義を貫き、自ら客室を巡回して仕上がりを確認する北岡さんの行動が規範となり、ホテル全体のホスピタリティを底上げしている。

取材中も気になる点を見つけて、自らベッドメークを始める北岡総支配人

 女性オーナーが築いた質の高さと、北岡総支配人の大胆な戦略。その両輪が「The GALA Hotel Umeda」を、単なる“泊まる場所”から“地域とつながるリゾート”へと変えつつある。

◾️The GALA Hotel Umeda(ザ・ガラホテル梅田)/大阪市北区豊崎3−16−19(大阪メトロ御堂筋線「中津駅」徒歩約3分)

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