守口で学生たちが教育提言 市と連携し初のフォーラム開催

E-Link projectのメンバー。後列左から2番目の男性が代表の木村龍雲さん

 大学生らが教育課題について考え、解決策を発表する「政策提言フォーラム」が7月21日、守口市のさくら小学校で初めて開催された。主催は市教育委員会だが、あくまでその運営を担うのは、学生チーム「E-Link Project」だ。

 当日は2組の学生グループが参加。参加学生は大阪府以外にも兵庫県や奈良県など関西各地から集まっている。数回のミーティングを経て、それぞれの視点から課題と解決策を提案した。

 「若者の政治や選挙への関心の薄さが課題。そもそもなぜ関心を持てないのかと考え、教育のあり方に注目した。小学生でも政治を身近に感じられるようにできたら意識が変わるかもしれない。そう思ってこのプロジェクトに参加した」と話すのは、大和大学の川久保麻希さんと川下果凜さん。チームでは「政治教育の充実」をテーマに提言を行った。

 提言には市の教育関係者らが耳を傾け、市教育長・田中実さんは「なかった視点に気付かされた。今後も活動を深めていってほしい」と講評した。

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地元出身の大学生が企画 学生の〝熱〟が想定を超えた

 運営の「E-Link Project」を立ち上げたのは、守口在住で京都大学4年の木村龍雲さん。教育系ボランティア活動を続ける中で、「学生の力で何かできる場を」と市の教育関係者に提案し、同グループが発足した。

 当初は「政策提言の方向性を示す」程度を目標としていたが、ミーティングを重ねる中で参加する学生の熱量が高まり、「明確な解決策を出すチームが出てきた」という。木村さんは「想像以上の熱意に押され、当初予定のなかった“シーズン2”の開催も決めた。全力でバックアップしていきたい」と話す。

 今回発表された提言は、12月下旬に守口市教育委員会への正式な政策提言として提出される予定。学生の視点から生まれた提案が、まちの教育にどう活かされるか注目される。