経済

売上「100億円」目指す中小企業求む 補助額は最大5億円 「中小企業成長加速化補助金」の一次公募始まる

2025年最新「補助金」情報をお届け!

■補助金の概要

補助金の概要

■公募のスケジュール
申請受付開始 : 5月8日(木)
申請受付締切 : 6月9日(月)午後5時
1次審査結果の公表 : 7月上旬
プレゼン審査 : 7月28日(月)~8月8日(金)
採択結果の公表 : 9月上旬以降

■申請方法
補助金申請システムjGrantsによる電子申請

 「中小企業成長加速化補助金」は、物価高騰や人手不足などの経営課題にも屈せず、売上高100億円に挑む中小企業者を対象とした補助金です。本補助金の目的は、中小企業の「稼ぐ力」を底上げし、地域経済に大きなインパクトを与える成長企業を創出することです。そのため、補助金上限金額5億円(補助率1/2)と、非常に手厚い支援となっています。

 対象は、日本国内で1億円以上の投資を計画している中小企業者(売上高10億円以上100億円未満)です。加えて、公式ポータルサイトで「100億宣言」を公表し、一定の賃上げ要件を満たす今後5年程度の事業計画を有していることが求められます。

 「投資」とは、事業拡大に資する建物、機械装置、ソフトウェアなどの有形・無形資産への支出を指します。生産能力などを向上しない単なる老朽化設備の更新は認められないため注意が必要です。なお、対象経費は、交付決定を受けた日付以降に発生・契約等(発注)を行い、補助事業期間内に納品、検収、支払等の手続きがすべて完了したものになります。補助金は申請すれば必ず採択されるとは限らないため、慎重に投資計画を立案することが肝心です。

 また、賃上げ要件については、都道府県ごとの直近5年間の最低賃金上昇率の年平均以上を目標とする必要があります。例えば、大阪府の場合は、年平均上昇率が2・9%のため、賃上げ目標は、この基準率以上に設定することに注意してください。賃上げ率は応募申請時に「給与支給総額」か「従業員及び役員の1人あたり給与支給総額」のどちらかを選択できます。

 審査は、一次審査(書類審査)と二次審査(経営者自身によるプレゼンテーション)で構成されます。二次審査では、提出資料をもとに外部有識者との質疑応答が行われ、書類だけでは伝えきれない事業への情熱を、経営者自らがアピールできる絶好の機会となります。

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なにわのみやコンサルティング  増田昌代
[プロフィル]なにわのみやコンサルティング 増田昌代
1972年生まれ。立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA取得)、中小企業診断士。大手IT企業の経営企画室での経験を基盤に、複数業界でのキャリアを構築。東証上場企業の広報IR責任者を経て2024年に独立。データ分析に基づくWEBマーケティング戦略立案と各種補助金活用支援を得意とし、中小企業の持続的成長をサポート。