「生前意映(遺影)」専門のフォトスタジオ「AMARANTHA-I(アマランサ・アイ)」が、9月14日大阪・北浜にオープンする。同スタジオでは、死をタブー視するのではなく、撮影を「楽しい思い出」「消えることのない最高の笑顔を残す」ことをコンセプトに、これまでのネガティブな「遺影」ではなく、その人の「意思」と生きてきた「意味」を映し出すため「意映」としている。
開業のきっかけは、代表の岡本氏の母が亡くなった時、とにかく時間がない中で探した遺影が満足できるものではなく、「ピンボケの写真しかない」「母はもっと笑顔が素敵な女性だった…」という思いがあった。そんな実体験から、「生きているうちに、納得できる写真を撮影したい人は多いはず。撮影では、今までしたことのない体験を楽しんでほしい。そのために、経験豊富なプロ集団によって、こだわりのある遺影を提供したい」と、このプロジェクトを企画した。
洋服は、スタイリストが所持しているGUCCIやDIOR、ヴィトンなど膨大な数のブランドのほか、提携しているヴィンテージ輸入業者、百貨店のブランドなど幅広く用意。メイクにもこだわり、約90分かけて撮影用のフルメイクを行う。70代以上には、シニアメイクを得意とする介護美容のスペシャリストが担当し、撮影にも付き添う。さらに、撮影する体力のない高齢者や終末医療の患者、そしてもう撮影ができない場合でもAI画像生成のスペシャリストが、笑顔を「今」に蘇らせる。撮影は90分程度をかけ、スタジオと近接の中之島ばら園などで行うが、他の場所も相談可能。フォトグラファーは、日本写真家協会の最年少正会員で、女性を美しく撮ることを得意とする河合璃奈さん。
終活が一般的になった現代。各分野のプロ集団のこだわりがつまった「意映」にも、注目が集まりそうだ。
■AMARANTHA-I/大阪市中央区北浜1-1-12 ワイズピア北浜6階サラーサ内/電話 06(7777)3918