菊水丸が大阪・関西万博に出演決定! 吉村知事が熱烈オファー

 なにわを代表する伝統河内音頭継承者の河内家菊水丸(61)が、大阪市内のホテルで毎夏恒例の「河内家菊水丸ダイナミック盆踊りツアー2024出陣式~大阪・関西万博『いのち輝く未来社会音頭』発表1年前スペシャルパーティー」という長~い所要時間とネーミングのイベントを開催。

 ゲストの大阪府・吉村洋文知事(49)から「来年の万博ではぜひ菊水丸さんに河内音頭を歌って頂きたい。今夜が正式のオファーです」と熱烈なラブコール。

万博で河内音頭を披露することが決まった河内家菊水丸

 菊水丸は7歳だった1970年の大阪万博で、両親や祖父母らに連れられ何度も会場へ。太陽の塔の下に広がっていたお祭り広場で「盆踊り大会」を見学した際、全国各地を代表する北海道ソーラン節や山形花笠音頭、徳島阿波おどりなどの地元民謡が披露される中で、自身が愛して止まなかった大阪河内音頭がなかったことでショックを受けたほろ苦い思い出がある。17歳で河内音頭取りとして一本立ちし、「いつかまた日本で万博が開かれる時は、盆踊りで河内音頭を」と自身の夢に置いていた。「55年思ってきた夢がとうとうかなうことになりました。光栄、感無量です。お盆のスケジュールを空けてお待ちします」と即答でOKを出した。

 これまでは豪州、愛知、上海のと国内に留まらず各地の万博で河内音頭を披露してきたが、デビュー45周年の節目となる来年、大阪・関西万博(4月13日〜10月13日)が開催されるグッドタイミング。この間2012年にステージ4の甲状腺がん手術を受けたが、既に10年以上が経ち現在まで体調は良好。主治医からは「完治」のお墨付きを得た。「生かして頂いた『いのち輝く』標本として、大阪の万博会場で音頭を取りたい」と、既に万博オリジナル版制作に着手。「まずは来年まで元気で節制して体調万全で臨みたい。本当のお盆の8月15日にぜひやりたい」と早くも1年後に思いをはせる。

舞台上で河内音頭を読む菊水丸

 河内音頭の音頭取りは〝夏だけで1年分稼ぐよい男〟とうらやましがられるが、4年前の春先からコロナ禍で悩まされ続けた。ようやく一昨年年から生の盆踊りも関西一円で徐々に復調。昨春の5類移行措置で、昨夏から実に4年ぶりに「ツアー」と銘打って盆踊り会場をハシゴする日々が戻ってきた。

 「働ける夏がようやく来ました」と苦笑する菊水丸は、すでに6月下旬の兵庫県姫路市でひと足早く盆踊りをスタート。「今年は昨年を上回る70カ所ぐらいを回る予定。来年はコロナ前の100カ所が目標」と手応えを感じている。

(畑山博史)