「人手不足倒産」 過去最多ペース 今年上半期で110件 転退職による倒産も増加

人手不足倒産 年半期別件数推移

 帝国データバンクは、2023年6月までに発生した「人手不足倒産」について調査・分析を行った。それによると、従業員の離職や採用難等により人手を確保できず、業績が悪化したことが要因となって倒産した「人手不足倒産」は、23年上半期(1─6月)に累計110件発生した。前年同期から約1・8倍に急増したほか、13年に集計を開始して以降、年半期ベースで初めて100件を超え、過去最多件数を更新した。

 月別の発生状況をみると、直近の23年6月は単月で過去最多となった4月(30件)に次ぐ23件となるなど、ポストコロナに向けて経済活動が本格化するなかで、「人手不足倒産」は増加基調がみられる。現状の発生ペースで推移した場合、23年通年でも過去最多の19年(192件)を更新すると予想される。