子どもたちにとって本との出会いは、新しい世界への扉を開く特別な体験。おやこで一緒に読んだり、一人でじっくりと向き合ったり、それぞれのペースで楽しめる作品を選びました。読書を通じて子どもの心の成長をそっと見守ってみませんか。
人質ツイートにLINE友だち!? 戦国武将のデジタルライフ
インスタ映えする戦国時代
スエヒロ/著 大和書房 1,430円

もしも戦国時代に、スマホがあったら?もしもあの武将が、あのアプリを使っていたら?そんな数々の「もしも」を実現した一冊。幼少期の家康の「人質ツイート」、 Yahoo!知恵袋で相談する明智光秀、伊達政宗のLINEの友達一覧などなど。「くだらない!」と思いながらも面白くて、読み始めたら止まらない。
想像力が刺激される作品
ガオ
田島 征三/作 福音館書店 990円

ある日、大きな声で「ガオ!」と吠えた元気な山犬。すると、体のなかにあった「元気」が飛び出して、なんと巨大な鳥のかたちに!その鳥はヘビになった山犬の体をおそいはじめて…。色とりどりの木の実だけで作られたアートがページいっぱいに広がる不思議な絵本。おどろきの展開と、自然のエネルギーが感じられる。
一人でトイレに行けないかも
いるのいないの
京極 夏彦/作 町田 尚子/絵 岩崎書店 1,650円

おばあさんの住む、とても古い家で、ぼくはしばらく暮らすことになった。その家の上の方はとても暗い。暗がりに、誰かがいるような気がしてならない。気になって気になってしかたない。京極夏彦と町田尚子が腹の底から「こわい」をひきずりだす。最低限の短い文章で、少ないページ数で、かなり怖がらせてくれる。
心がやわらかくなる物語
みさき食堂へようこそ
香坂 直/作 北沢 平祐/絵 講談社 1,320円

海につきだした「さきっぽ岬」にある、ふしぎな食堂。食べたいものがあるけど、わけがあって食べられない人が、ときどきやってくる。そんな人の心に寄りそって、「食べたかったあの料理」を作ってくれる。生きていると、色んな事情や気持ちがある。人の思いにそっと寄りそい、やさしい気持ちにしてくれる。大人にも読んでほしい一冊。
しかけ地図帳でぐるっと世界一周
とびだす世界地図帳
アニータ・ガネリ/文 スティーブン・ウォーター/絵
大日本絵画 2,750円

遊べる地図帳で世界を探検。私たちの住む世界を7つの場面に分けて、とびだす地図、名所や旧跡、おもしろデータをめくって回してひいて、しかけで楽しみながら世界を旅しよう。