ペットと共に暮らすことができる住宅型有料老人ホームとして話題の「ペピイ・ハッピープレイスTAMATSUKURI」。ペットとの暮らしは高齢者にどのようなメリットをもたらすのだろうか。同ホームの動物医療アドバイザーで、開設当初から携わる獣医師・細井戸大成さんに話を聞いた。
3者連携・支援体制
「本当の意味での〝ペット共生型ホーム〟と言えるのは、全国を見渡してもここだけだと自負しています」と胸を張る細井戸さん。「このホームのすごいところは、地域の医師会、地域の獣医師会、地域の介護事業者の3者が連携・支援する体制になっていること」と解説する。
細井戸さんは動物医療の臨床医としてキャリアをスタート。その後は動物病院協会や獣医師会、獣医師協同組合などで理事職や会長職を歴任してきた。同ホームを運営する新日本カレンダーとは30年来の付き合いだ。
「新日本カレンダーさんがペット用品の通信販売、動物病院向けの医療品販売、動物看護専門学校の開校などペット関連のビジネスを拡大し、獣医師協同組合などと深く関わることになった」と振り返る。
入居者の医療・介護サポートは、東成区医師会の会長を務める岩本伸一さんが同ホームの提携医として週1回、訪問診療を行う。こちらも岩本さんの先代の頃から同社と交流があり、互いに信頼関係を築けていたことが大きかったそうだ。
犬の飼育でフレイルの発生リスク2割減
高齢者が犬や猫などのペットと暮らすことは、高齢者の介護予防や健康寿命の延伸にも効果が期待できるという。東京都健康長寿医療センター研究所の調べによると、犬を飼育している人は飼育していない人に比べて、フレイル(虚弱)の発生リスクが約2割減少することが分かった。また、同様に自立喪失(要介護状態もしくは死亡)の発生リスクも約5割近く減少すると報告されている。
「特に犬の場合は散歩により運動習慣が身に付き、規則正しい生活になることが良い影響を与えている。健康であると当然、介護費の負担も少なくて済む。ペットと暮らすことは安らぎや癒やしが得られることに加え、高齢者の健康増進や、近年増大する社会補償費の抑制にもつながると考えています」と細井戸さんは語る。
細井戸さんは現在、動物医療アドバイザーという第三者の立場で、同ホームの入居希望者に対し、人・ペットの双方が快適に暮らせるよう、さまざまな助言を行っている。「ベターではなくベストな暮らしをしてもらいたい。このホームの立ち上げに関わった者として責任がありますからね」ときっぱり。
■ペット共生型有料老人ホーム(住宅型有料老人ホーム) ペピイ・ハッピープレイスTAMATSUKURI/大阪市東成区中道3−8−21/電話(0120)011179/9:00~17:00受付
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