4年目を迎えた吉本新喜劇「座員総選挙」の開票が披露され93人の立候補者の上位25人が発表された。落選した68人で20代から50代以上まで各年齢層から1人ずつと今春採用された「金の卵12個目」新人座員から1人がジャンケンで勝ち残り計30人が決定、昨年3連覇達成し殿堂入りしたアキ座長を加えた計31人で10月の「新喜劇まつり」を演じる。

今年の話題は、アキ座長が抜けた上位7人までを一般投票者が予想し当たれば豪華賞品がもらえる『神セブン7連複』の実施。結果的には昨年の7位までは全員そのまま『神セブン』へ残留。唯一加わったのは五十嵐サキ(昨年10位→今年6位)の結果に。以下①山田花子(昨年3位)②島田珠代(同4位)③すっちー座長(同2位)④酒井藍座長(同5位)⑤清水けんじ(同6位)⑦小寺真理(同7位)と決まった。

場内がざわついたのは上位3人を残し山田、島田、すっちーの名がまだ呼ばれなかった時点でのこと。舞台袖の担当スタッフは「過去3位、3位、2位と来たすっちー座長がついに頂点か!」「いやすさまじい人気の(島田)珠代さんが一躍初のトップ?」とヒソヒソ。すっちー座長は顔に「6」のペインティングをし「今年は6位!」を公言。3位との発表に「いやぁ恥ずかしい。この6は失敗した。帰りたい」と吐露し優勝時用の照れ隠しメイクだった事を認めた。続く2位発表に島田は複雑な表情を浮かべ「次はもっとSNSでの発信を頑張ります」とまるで敗者コメント。

この時点で優勝は山田と決まったが、場内がどよめいたのは11万票を超え3連覇アキ座長の得た最多5万票の倍以上となる驚異の最多得票数を聴いた瞬間。初の100万票超に乗せた今年の総得票数の1割を1人で得たことになる。中央に陣取りトロフィーを受けた山田は日頃のボケ役を忘れてキョトンとした表情。「〝今年も3位以内だといいな〟と思てたけど、家族と一緒に発信し続けたユーチューブ見てくれた方が投票してくれたと思います」と真面目にポソポソ。取材陣から得意のギャグをもじって「汗ばんでますか?」と問われ、慌てて「汗ばむわぁ~、これでええか?」と苦笑しながら返すほど。アキ座長が「京都の祇園花月で一緒した時、帰りは晩ご飯の支度で買い物袋ぶら下げて急ぎ足、よう頑張ってた」とフォローすると、間寛平GMは「2位に3万票近い差やろ? 花ちゃんすごいな!見えへんトコで努力したんやろな。僕もユーチューブもっとやろ」とほめ言葉が見つからない様子。

最下位当選25位は高井俊彦で昨年も選出最下位29位とあって「毎年ギリギリでも、入れたらOK」とガッツポーズ。ブービー賞に当たる24位には今春から座員に加わったばかりでお笑いコンビ「水玉れっぷう隊」ではアキ座長の相方だったケンが入選。「アキが出てへんので僕に入れてくれたと思う」と笑顔に。逆に26位とギリギリ落選はグラマラスな肢体で売り出し中の若手女優、大塚澪で「1200票差悔しい!!」と雪辱を誓った。
新人「金の卵」代表は野呂桃花に決定。かねてから「いつかNGKの大舞台であこがれのアキ座長と共演したい」との夢を語っていただけに、一度に願いがかなう幸運に「この運を絶対本物にします!」と決意も新た。
(畑山 博史)