京都大学の原田浩二准教授と市民団体「大阪PFAS汚染と健康を考える会」は8月11日、大阪市や摂津市の住民1190人を対象に実施した血液検査の結果を公表した。それによると、約3割の住民について、海外で発がん性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」の血中濃度が、アメリカ科学アカデミーの指針を上回っていた。
検査は、今年3月に摂津市の地下水から高濃度のPFASが検出されたことを受け、以前にPFASの一種であるPFOAを使用・製造していた大手メーカーの工場がある地域の住民の中から希望者を対象に実施したもの。
今回の調査結果を受け、市民団体では大阪府やこのメーカーに対して、希望する住民や従業員への検査を行うよう求めていく。
なお、現在日本では、PFASの製造・輸入は禁止されている。