JR大阪駅で春期消防防災訓練
大地震時の対応を確認し、AEDや消火活動を体験

消火器や消火栓の操法を体験する参加者
消火器や消火栓の操法を体験する参加者

 大阪ステーションシティ(JR大阪駅)で2月27、28の両日、春季消防防災訓練があった。2日間で約750人が参加し、起きてはならない不測の事態に備えた。

 ビル全体の訓練は3年ぶりに実施。2020年春ごろからコロナ感染予防対策を最優先とし、少数による教養型訓練のほか、時間短縮での実地訓練に取り組んでいた。この間、各テナントからは避難誘導やルートの確認などの要望が多かったことから今回の訓練内容に反映させた。

 訓練は大阪市で震度7の地震が発生、津波無しとの想定で実施。同一内容で2日間行われ、ノースゲートビルディングとサウスゲートビルディングの各テナント従業員が分かれて参加した。

 参加者はテナント責任者の誘導の下、エレベーターを使わず各階から階段で1階へ避難し、南ゲート広場に設置された対策本部で順次報告を行った。

 訓練に立ち会った大阪市消防局北消防署の山崎重和副署長は「いつ起こるか分からない災害への備えが重要。訓練を節目に一人一人に課せられた任務を改めて確認してほしい」とあいさつ。

 大阪ターミナルビル安全企画部の玉川智之部長は「皆さんに避難ルートを知っていただくのが今回の目的。訓練を通じて、いざというときに自分の身をどう守るかを考えていただきたい」と呼びかけた。

 参加者は消防職員の指導で自動体外式除細動器(AED)による心肺蘇生法を学んだほか、訓練用水消火器や実物の粉末消火器、消火栓を使った初期消火などを体験した。

ビルの各階から避難し、南ゲート広場に集まった参加者
ビルの各階から避難し、南ゲート広場に集まった参加者