神戸市立博物館(神戸市中央区)で「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」が始まった。12月13日まで。

開会前日に行われたメディア向け内覧会ではムーミンも登場。

同展示会は、2025年の「ムーミン」小説第一作の出版80周年を記念して、フィンランドのヘルシンキ市立美術館(HAM)の協力で開催する。フィンランド生まれのムーミンは、世界の中でも日本での人気が特に高い。
そのムーミンの生みの親で、絵画、風刺画、コミックス、絵本、小説など多方面に才能を発揮したアーティスト、トーベ・ヤンソン(1914-2001年)が残した初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点を通して、トーベの創作の世界を振り返る。
第1章では、トーベ・ヤンソンその人にフォーカスし、彼女の生い立ちに迫る。

トーベはアートに造詣の深い両親の元に生まれ、小さい頃からアートに触れて育った。15歳の頃、政治風刺雑誌にイラストが掲載され、その後ムーミンの原型とも言われている「スノーク」のイラストが登場したのもこの雑誌。

若い頃は油彩画を多数描いたこともよくわかる。

この辺りのトーベの活動やムーミン誕生までの流れが、トーベの作品に加え、当時の写真やトーベが使用していたペインティングの道具などの愛用品、そしてラフスケッチや原画などとともに展示されている。

ムーミンを世に送り出してからは、習得したフレスコ画法を生かして学校や病院、教会、レストランなど公共施設で壁画を描いたり、ムーミン小説やコミックなどがシリーズ化し、作品やムーミンとともに知名度を上ていく。明るく華やかで見ていると楽しくなるような絵柄や色使いの作品が多いのも特徴だ。
会場ではムーミン小説のカバー表紙や壁画のデザインなどが多数展示されていて貴重な品々に出会える。



第2章では、ムーミンと仲間たちにフォーカス。トーベが描いた多数のスケッチやイラストが、各キャラクターごとにまとめられて展示されている。それぞれの展示の背景にはムーミンのストーリーがあり、説明を読みながら進んでいくと、いつの間にかすっかりムーミン谷の世界にテレポートした気分になる。


キャラクターが語ったセリフを抜き出し、コミックの一場面を抽出し、ムーミンをさまざまな角度から紹介している。



また、同展開催中の毎週土曜日には、学芸員による展示解説会が行われる。時間は午後5時からの30分間で、場所は同博物館の地階講堂。定員は140人(当日受付、先着順)、当日使用できる観覧券が必要だが、参加無料なので興味のある人は気軽に参加してみては。
開館時間は、午前9時半~午後5時半(金・土曜は午後8時まで)、展示室への入場は閉館の30分前まで。観覧料 (税込)は、一般 2,200円 、 大学生1,100円、 高校生以下無料。
