大阪城天守閣は10月10日から開催する特別展「戦国のきょうだい」で、羽柴(豊臣)秀吉が弟・秀長に大和国を与え、兄弟そろって大和入りしたことを伝える新発見の文書を初公開する。これまで知られていなかった秀吉の文書で、弟の領国統治を支援する秀吉の姿がうかがえる貴重な史料という。
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初公開するのは、天正13年(1585年)9月4日付の「羽柴秀吉朱印状」で、伊勢松ヶ島城主だった蒲生氏郷に宛てたもの。同年の四国平定戦で活躍した秀長は、その功績で秀吉から大和国を与えられ、9月3日、秀吉とともに5000人を率いて郡山に入城した。翌日に出された文書で秀吉は、大和国を秀長に与え、筒井定次を伊賀へ移したことを説明。大和の統治策を取り決めるため、自身も郡山に入ったと伝えている。さらに、大和国宇陀郡の沢氏と秋山氏について、秀長に仕えさせるか、氏郷が伊勢で召し抱えるかを選ぶよう指示。複雑な領主関係を整理し、秀長による大和の一元的な支配を進めようとしたことがうかがえる。
文書は所蔵者から大阪城天守閣に持ち込まれ、同館が朱印や紙質、書体、内容などを調査し、秀吉文書の現物と判断した。秀吉の文書は現物と写しを合わせ約7000点が知られているが、今回の文書は名古屋市博物館編「豊臣秀吉文書集」にも収録されていない新出史料という。
特別展「戦国のきょうだい」は、戦国時代を生きた兄弟や姉妹に焦点を当て、家の繁栄のために支え合った関係や、後継者争いなどで対立した例などを紹介する。出品は97点。10月10日から11月23日まで、大阪城天守閣3、4階展示室で開催する。会期中の11月3日に一部資料を入れ替える。

