
万博にも出展され、注目を集めた大阪企業の商品がある。八尾市のペット用品メーカー・plust(加藤優社長)が展開するブランド「PURSUIT OF LOVE(パシュートオブラブ)」の一商品、「防滑タイルマット」だ。
愛犬がフローリングで滑る姿を見たことがある飼い主は多いはず。犬の関節は前後にしか動かない構造で、滑る床は恐怖と筋肉のゆがみを生み、歩ける寿命を縮める原因になるという。
同社のマットはシリコンをスクランブル交差点状に配した独自技術で、360度あらゆる方向への滑りを抑える。従来品は敷く向きによって滑る方向が生じるが、このマットにはそれがない。実用新案も取得した新開発だ。洗濯機で丸洗いでき、床暖房にも対応。厚みはドアに引っかからない2㍉に抑えるなど、飼い主目線の細部へのこだわりが随所に光る。
すでにペットホテルや動物病院、小型犬に多い関節疾患「パテラ」のリハビリ施設などに導入が広がる。最近は人間の介護施設でも採用され、立ち上がり時の転倒事故の減少に貢献していると好評だ。
同社は防滑マットのほか、ペットフードやシャンプー、口腔ケアなど幅広い商品を展開。フードは人間の食品衛生基準と同等の素材を使用するなど、こだわりを貫く。
その原動力は、ブランド名の直訳でもある経営理念「愛の追求」。従業員全員がペットオーナーで、「自分たちが飼育する中でストレスを感じたことを解決する商品しかつくらない」を開発の一貫した姿勢とする。そんな姿勢が口コミを呼び、営業マンを一切置かないにもかかわらず全国650社のペット関連業者との取引に広がっている。
加藤社長が描く夢は「ペットタウン」の建設。「動物病院・食事・保育施設が一体となった、人とペットが安心して暮らせる街を大阪から発信したい」と語る。
■取材協力/plust 八尾市跡部本町1-3-1 電話072(902)2670

