「リーグオブレジェンド」や「フォートナイト」「ヴァロラント」などのチームでコミュニケーションをとりながら目的を達成する〝eスポーツ〟。世界の競技人口1億3000万人、観戦者数は5億人と言われており、世界的な大会では優勝賞金が10億円に達するほど、人気の産業に発展した。
そんなeスポーツを通じて社会スキルの獲得や生活上の訓練をしていく就労支援のB型施設「MGAスタジオ鶴見」が4月1日、城東区の今福鶴見駅すぐの商業施設「ファミタン(今福ファミリータウン)」4階にオープンした。日本国内の大会で準優勝した経験のあるチームメンバーが直接指導する。
最近ではゲームメーカーの任天堂が発達障害の一つといわれているADHD(注意欠陥多動性障害)の治療に役立つゲーム開発に着手していることを公表しており、アメリカではすでにゲームを通じた発達支援を取り入れている。日本の児童発達の領域でも、eスポーツやプログラミングを通じて長所を伸ばすプログラムを取り入れている児童発達支援や放課後等デイサービス、フリースクールが年々増えている。

介護福祉士で管理者の安塚さんは、「自分のやってみたいことに挑戦できる、そんな場所にしたいと思っています。アニメーションやゲーム制作、実況などのキャリア支援にも力を入れていきます」と意気込みを見せている。
同所は城東区で2か所の就労継続支援の事業所を運営する「マリアワークスグループ」の3番目の施設だ。同じくB型事業所で絵画の創作などを行う「マリアワークス京橋東」の利用者枠がいっぱいになったため、同所にeスポーツを導入した経緯がある。

「発達上の特性や障がいによって人と接するのが苦手だったり、家から出る気になれない人も、好きなことから取り組めるので参加してほしい」と呼び掛ける安塚さん。ほかにもプロから学ぶアート創作にもチャレンジできる。昼食の弁当は無料で提供、送迎地域は要相談。
(※)就労継続支援B型事業所は障がいや病気により企業で働くことが困難な人が、工賃収入を得ながら社会参加の準備や訓練をする障害福祉サービスのこと。
■MGAスタジオ鶴見/大阪市城東区今福東1-10-5/電話06(6931)3070
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