Spyce Media LLC 代表 岡野 健将
明けましておめでとうございます。2024年は昨年以上に稼げる人とそうでない人の差が際立つ年になると思います。
「r>g」という不等式をご存じですか? 「r」は資本収益率、「g」は経済成長率です。要は投資によってお金がお金を稼ぐ方が、あなたが毎日必死に働くよりもより多く稼げるということです。過去のデータを分析した結果、ある程度長期間でみると、どの期間で分析しても「r」の資本収益率が年に5%程度なのに対して、「g」は1~2%程度なのです。お金に働いてもらえる富裕層は、労せずして、あなたが汗水垂らして稼いだ労働対価の2倍以上を稼ぎ出すので、時がたてばたつ程、格差は開き、富裕層はよりリッチに、あなたはそれなりにという結果になるのです。
政府が声を大にして「賃上げ」を叫んでいますが、仮に上がったとして幾ら上がりますか? 数%? その賃上げ分からは税金や社会保障費などが差し引かれるため、実質はもっと少ないはずです。
ここで言える事は、代替可能な労働力を提供して収入を得ている限り、いつまでたってもリッチにはなれないと言う事。今後AIがブルーカラーだけでなくホワイトカラーの仕事もどんどん肩代わりして行く時代になり、AIよりも安く使える労働力として仕事に就く人がどんどん増えていきます。
過去の様に大学を卒業して安定した企業に就職する事も得策とは言えません。安定している分、伸びしろがなく、収入が上がり難い上に、時代の波に押し流されて変革について行けず倒産という可能性もあります。その時に、他社や他業界へ移っても今まで以上の収入を得られる人材でなければ、今がどうであれ将来はつらいものになるでしょう。それならば新NISAも始まる事だし、積極的に投資してみるか、と思うかもしれません。しかし、あなたはいくらくらいの額を毎年投資出来ますか?
月額8万円で年間約100万円ですが、既にこの額ですら誰でもが出せる投資額ではないかもしれません。その投資で仮に7%で運用出来たとして、新NISAのお陰で約20%の税金は免除されますが、結局は7万円の利益でしかありません。
富裕層であれば、年間限度額の360万円を投資し、同じく7%で運用すれば、25・2万円になります。単純にこれが10年続いたとしたら、あなたは70万円の利益で14万円の税負担をせずに済むだけですが、富裕層は252万円の利益で50・4万円の税負担をせずに済みます。どちらがもうけたかは一目瞭然です。実際は複利計算などもありこの差はもっと開くはずです。そして大切な事は、あなたが年間360万円以上投資する可能性は、きっと富裕層がそうするより低いと言う事です。もし富裕層が別に3000万円を一般枠で投資して同じく7%で運用していたら、年間210万円の利益を出し、20%の税金42万円を払っていても、手元には170万円近くが残ります。これを10年続けると先の新NISAからの252万円と合わせて2000万円近くの収入を得る事になります。
この様に最初の投資額が100万円か3360万円かで10年後に得られる額があなたの70万円に対して富裕層は2000万円になるわけです。もし2年目、3年目と毎年お互いに同じ額を投資し続けた場合、11年目以降には毎年70万円と2000万円の利益の差が出てくる事になります。もう笑っちゃいますね!
一般人が労働対価を得る仕事でどんなに頑張ってもこの差は簡単には埋まるものではありません。持っている人はより豊かになり、持たないものは現状維持か緩やかな下降線を辿(たど)る事になります。
私が2023年に購入した個別株は全体で20%以上値上がりしましたが、投資額がまだまだ知れているので上の例で言うとあなたと同じ枠に入ります。損益のページを見ながら「もし10倍の額を投資していたら…」と思ったものです。富裕層がリッチになっていく仕組みをモロに体感したので、今回のメッセージにはかなり思い入れがあります。
この現実を理解した上で出来る事は、できるだけ多くの資金を投資に回し、ローリスクローリターンではなく、ある程度のリスクを取ってもそれなりのリターンを狙える金融商品に投資して、できる限り最短で資産を積み上げて行く事です。副業や給料の高い転職先を探すのも投資に向けての原資を稼ぐために必要かもしれませんが、期限と貯蓄額を決めて最短で原資を稼いでどんどん投資していく。この形を継続的に達成できればあなたの資産も少しずつ増えていき、どこかのタイミングであなたのお金があなたの労働力よりも稼ぎだすときが来ます。
投資先は株式や投資信託だけに限らず、不動産や企業への出資、ベンチャービジネスへの挑戦などあらゆる方法が対象です。自分に合った方法で、自分が許容出来るリスクの範囲で、年間どのくらい稼ぎたいか、またはX年後までにいくら稼ぎたいかなどをじっくり検討して積極的に投資してみてください。日本経済は不安定でも世界経済は確実に成長フェーズにありますし、国内でも分野やテーマ、場所や時期により、リスクの割には高いリターンを狙える投資対象は存在します。
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