屋台村で復活を! 京橋一番街商店街 地元店主らが奮闘


▲京橋一番街商店街を案内する京橋活性化機構の鷲見理事長

 JR京橋駅の北改札口を出て東側に抜けると、大阪環状線沿いに北に延びる「京橋一番街」商店街(都島区東野田町3)。今、ここにアジア各国にあるような「屋台村」をつくろうと、地元の商店主らが奮闘中だという。

 同商店街は京橋の中でも〝おやじご用達〟の「呑兵衛通り」の代表的な一画のひとつだが、5年前にJRが築堤の法面を強化する工事を実施したことで、環状線側に連なった店舗が「立ち退き」になった。それからは約5mの短い商店街は「片側、壁」と殺風景に。特に街全体がネオンなどで〝ギラギラ〟と輝きを増す夜ともなると、明かりがないため、薄暗く、なんとも〝寂しい景色〟となってしまっていた。

 こんな商店街の状況を憂い、「何とか商店街を元気に」と立ち上がったのが、若者らの力で京橋を盛り上げようと活動している「京橋活性化機構」(鷲見慎一理事長)だった。

 2018年に、地元の住民らが「願いのメッセージ」を書いた赤ちょうちんを、立ち退いた店の側にずらりと並べて吊る「ちょうちん彩りプロジェクト」を実施した。ちょうちんは今も飾られており、少しでも「明かりを灯したい」との気持ちを伝えている。

 そして今回は、そのちょうちんの下に屋台村を誕生させ、新たな賑わいを創出しようという計画だ。現在は出店の誘致などに取り組んでおり「今春にもオープンさせたい」と、中心となっている鷲見さんは精力的に動いている。かつてはよく利用したという、近くに住む50代の〝呑兵衛〟は「片側が立ち退いて、なんだか賑わいもなくなったようで寂しかった。また屋台村として店ができるなら待ち遠しい気持ちだ」と心待ちしていると、声を弾ませている。


▲京橋一番街商店街