変わる大阪駅前 開発一気に加速

 半年後に迫る大阪・関西万博を前に、一気に加速する大阪の主要エリアの開発。
 JR大阪駅周辺では商業施設の「KITTE大阪」や複合ビル「イノゲート大阪」が相次いで開業。先月には「うめきた2期(グラングリーン大阪)」の一部も先行してまちびらきした。
 うめきた公園からは、真新しいガラス張りのビル群に囲まれた景色が眺められる。
 万博を機に大阪には国内外の観光客が押し寄せることが予想されており、大阪を世界に発信するためにも開発はこの後も続いていく。

南館のパークタワー(右)とゲートタワー(中央)。大屋根上のガラス張りのビルはイノゲート大阪
南館のパークタワー(右)とゲートタワー(中央)。大屋根上のガラス張りのビルはイノゲート大阪

うめきた2期の南館 来年3月21日開業へ
巨大フードホールや公園望むプール

 JR大阪駅北側で先行開業したグラングリーン大阪の北館に続き、南館が来年3月21日に開業する。三菱地所など9社でつくる開発事業者がこのほど発表した。
 55店舗からなる商業施設や阪急阪神ホテルズが運営する「ホテル阪急グランレスパイア大阪」、国際会議や展示会が行えるMICE施設などがオープンする。
 商業施設では、大型フードマーケット「タイムアウトマーケット・オオサカ」がアジア初出店。グローバルマガジン「Time Out」の編集者が監修し、その都市のトップクラスのシェフや有名レストラン、ユニークな文化を一つ屋根の下で体験できるマーケットで、約3000平方㍍に19のレストランとバーが入る。
 また、神戸ハーバーランドで高級ホテルや温泉旅館を運営するラスイートの健康増進施設「うめきた温泉 蓮」も入居。うめきた公園を望む温水のインフィニティプールやフィットネスジム、ボクササイズのできるスタジオなどがある。
 飲食ゾーンには、カウンター席中心の隠れ家レストラン7店で構成する食通をターゲットにした「グランシェフズバレイ」などがオープンする。
 南館で一番高い建物(パークタワー)に入居するヒルトンの最上級ホテル「ウォルドーフ・アステリア大阪」(252室)は来春の開業予定。
 エリア全体は27年春ごろに北側の残りの公園がオープンし、全体まちびらきとなる。

サウスゲートビル 開業以来初の大規模改装
29年にグランドオープン

 JR西日本ステーションシティなどは10月8日、大丸梅田店が入居するサウスゲートビルディングを来秋から大規模改装すると発表した。商業エリア部分の地下2階~地上15階を段階的に改装。29年にグランドオープンする予定。

サウスゲートビルディング
サウスゲートビルディング

 計画では、大丸梅田店は地下2階~地上9階に売り場を縮小。10~15階はノースゲートビルディングで「ルクア大阪」を運営するJR西日本SC開発が担当。ルクアとの買い回りや相乗効果が期待できる専門店を集積したショッピングセンターを新たに開発し、家族連れや訪日外国人客の取り込みも図るという。
 同ビルは11年に開業し、大規模改装は初めて。