週刊大阪日日新聞

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(社)日本ABC協会加盟紙 251,012部

2022/10/22

対談 

守口市長 西端勝樹 × ソフトバンク公共事業推進本部長 柏木陸照

 守口市とソフトバンクが今年7月、地域課題の解決に向けた包括連携協定を結んだ。双方のネットワークやノウハウを共有することで市民サービスの向上や地域活性化を目指す狙いだが、このうち中核はデジタルトランスフォーメーション(DX)推進支援。今後、協定をどのように発展させていくのか、守口市・西端勝樹市長とソフトバンク公共事業推進本部・柏木陸照本部長が意見交換した。

守口市長とソフトバンクのDX(デジタルトランスフォーメーション)対談
デジタル格差是正で住みやすい街へ

―産業界を発端とし、国も「自治体DX推進計画」を策定するなど近年はDX化の波が湧き起こっています。まずは自治体DXの現状と課題について教えてください。

かしわぎ・みちてる 1993年、三菱商事に入社。大阪市で中央区長、経済戦略局長を歴任。2021年からソフトバンク。京都府出身、53歳。

柏木 国際競争力調査によると、バブルの頃はナンバーワンだった日本が、近年は右肩下がりにすとんと落ち、30位前後で定着。この10年間を見ると、デジタル化の遅れがどうもその下げと同じ動きをしていて、社会全体のデジタル化の遅れが国際競争力の停滞になっており、非常にまずい状況です。一方で、市長も日々格闘されている少子高齢化。労働力人口が減り、福祉に要する経費も増えていく。その財源は国を挙げて効率化していかないといけないし、そのためにDX化が必要だと考えています。

―一方、守口市では窓口業務で「来させない・待たせない・書かせない」をうたうなど既にDX化にも取り組んでいます。

西端 これまでの行政は民間との接触を控える傾向があったが、今はどの自治体も積極的に公民連携を進めている。私は就任当初から民間の力を借りることを言い続けています。実際に人型ロボットを活用した出前授業であったり、高齢者向けのスマートフォン講座で指導してもらったりというのがある。このようにソフトバンクさんにも力を借り、市民の利便性をいかに短時間で向上していくかということはわれわれに懸かっている。「おくやみ窓口」の開設はしたが、DXも活用しながらもっと市民の利便性を高める仕組みをつくっていかないといけない。今後もさらにソフトバンクさんとの連携を図っていきたいですね。

―DXで社会貢献を進めるソフトバンクとしての考えと成功事例を教えてください。

柏木 まず社会全体の成功事例として、マイナンバーカードの普及率と新型コロナウイルスワクチンの接種率の比較をすると分かりやすいのでは、と思います。ワクチン接種率は、国や自治体の努力もあってわずか2年半の間に高齢者の接種が8〜9割を超える一方で、マイナンバーカードは全国の市町村で普及率が45%程度。どのように取得のメリットを出せるのか、国は苦慮している。こういった構図がDXの現状にもあてはまるのではないでしょうか。75歳以上の高齢者は5〜6割しかスマートフォンを持っておらず、高齢者施策は地道にやることが遠回りのようで一番近い。他に四国や東北では防災用に庁内の電話をモバイル化し、常に臨戦態勢を取っている自治体もあります。スマホができるとリモートワークが可能になってくるので、システムにコンシェルジュ機能を持たせるという流れもできてきています。

―提携を通じてどんなことを期待されますか。

にしばた・かつき 2007年の守口市議選で初当選、11年に再選。同年の守口市長選で初当選して以来、3期目。大阪府出身、59歳。

西端 既に出前授業や講座でも貢献していただいている。大いに期待しています。ロボットの活用は10年前の市長就任時に議会から提案もあった。10年先のことをしっかり見据え、民間の知恵を借りながら生かしていくということが行政には課せられていると考えています。

―高齢者向けの施策を含め、情報格差是正に関する取り組みを教えてください。

柏木 府の事業を受託し、タブレットを貸与する取り組みが第2クールに入りました。スマートライフをまずは体験してもらおうということで、導入部分をアシストしようという考え方。体験して使ってもらう意味では、守口市の取り組みと発想は同じです。この流れは東京都心エリアでも起こっています。自動車免許は国がお金を出して、車を買うかどうかは自分で判断してくださいという感覚に近い。また、ウオーキングの歩数機能と健康アプリをひも付けて、地域活性化とセットにしようという取り組みもあります。

西端 市の行事について「ホームページを見てください」と言うと、お叱りを受けます(笑)。どうやって慣れ親しんでもらえるかというのは課題ですね。

―期待も含め、改めて今後の展望を教えてください。

西端 協定を通じて、世間よりもわれわれが先に情報を受け取り、行政としてしっかりと市民サービスに役立てられるかというところに意味がある。絶えずコミュニケーションを図り、守口市は他都市と比べて進んでいるな、と感じてもらえれば市民の期待も膨らむのではないでしょうか。技術の進歩は速いので、職員もしっかり付いていけるようにしたいですね。

柏木 守口市は他都市と比べても進んでいる自治体だと素直に思います。職員の方々の意識が高いとこういった話も共鳴してもらえる。福祉や教育など現場の課題とのすり合わせは難しいですが、課題の本質を明確に提案できれば、もっと信頼してもらえるのではないでしょうか。われわれ自身が行政への理解を深め、レベルアップし、しっかりと守口市のお手伝いができるようになれればと考えています。

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